新米パパの山ブログ

2012年から登山を始めた、新米パパのblogです。

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飯豊山 花の楽園 1日目~ 小白布沢登山口 → 天狗平(飯豊山荘) 2泊3日 テント泊 ~

      2018/08/27

7月の第四週に飯豊山を縦走してきました~。

飯豊山は福島県・新潟県・山形県の県境に位置する山で、山容が大きく山脈のように長い稜線を持つ山です。
飯豊山と言えば固有種の花 イイデリンドウが有名。ちょうど七月が花期なので、その時期を狙い半年以上前から計画を練りテント泊で臨みました。

都心からはアクセスしづらい山ですが、折角行くなら長大な稜線を歩きたいと思い、車を回送して縦走することに!
アルプスのように周りに見栄えのいい山があるわけではないですが、花の豊富さと飯豊山の雄大さに魅了された3日間でした~。

「花の楽園 飯豊山縦走1日目」

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<コースタイム>
2018/7/21-23
1日目:小白布沢登山口5:05→三国岳8:15→休憩~8:50→切合小屋10:20→休憩~10:50→本山小屋テント場12:45
2日目:本山小屋テント場6:35→飯豊山6:50→御西小屋8:15→烏帽子岳11:05→梅花皮小屋12:05→休憩~13:10→門内小屋14:35
3日目:門内小屋3:50→梶川峰4:50→飯豊山荘8:05

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1.ルート

飯豊山は登山口がたくさんあるのでルートに迷いました。
結局アクセスのいい福島県側の小白布沢登山口から登り、山形県側の飯豊山荘に下山することとしました。
レンタカーで行ったので鍵が一個しかなく、飯豊山荘であれば鍵を預かってもらえるので。他に選択肢がなかった…

どこの登山口も標高が低いので、標高差がかなりあります。初日は1,600m弱をテント泊装備で登ることに。
気構えていましたが、思ったほどきつくなかったです!

道中、小屋が沢山あり、人が少ないので、快適に登ることができます。どの小屋もトイレがキレイだった~。

今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 飯豊山 朳差岳・二王子岳 (山と高原地図 10)

2.山行記録

山友さん達を拾い、東北道経由で福島県側の登山口がある喜多方市 山都を目指します。
今回は久しぶりに自分がレンタカーを借りました。

山都駅に着いたのが4時。駅近くの山都タクシー事務所で支払いを済ませ、タクシー会社の車の先導で小白布沢登山口へ向かいます。
ちなみに回送料金は2万5千円でした。ちと高いが縦走の為なら仕方なし!
タクシー会社の人はとても親切で、他の登山口についてもいろいろとアドバイスくださいました。
他のタクシー会社にも回送を相談したけど、山都タクシーさんが一番感じが良かったです。

5時に小白布沢登山口に到着。準備して登山スタート!!
個人的には今年一番楽しみにしてた山行だったので、無事に登山口に立てて一安心!

登山口の看板には厳しいこと書かれていますが、同じ時間帯に何名も登り始めてました。
近くの御沢登山口から登るよりも標高が200m高く、時間も1時間短縮できるのでね。ただ駐車場がないので送迎してもらう必要があるけども。

この道 地図だと破線ルートですが、道は明瞭です。序盤は小さな流れを数回渡ります。

そして、樹林帯の急登が待ち構えています。短時間で登れるということは、そういうことですよね。。。
1か月ぶりの登山で不安だったけども、いい調子で登れました。標高が低いので暑い!

1時間半歩き標高差600mを登った所で、御沢からの道と合流します。
ここまで来ると急登は一度おしまい。ここからは稜線歩きとなります。

樹の切れ間からはこれから目指す三国岳が見えます。素晴らしい稜線!!登山道が見えるけど、いまからこれを登るのね。。キツそう。

地蔵山手前には登山道上に水場があります。飯豊山は水場が豊富で、稜線近くにいくつも水場があります。
それほど多く水を持たなくてもOKなので助かります。

地蔵山を過ぎると これまでの樹林帯の道とは一変し、岩場が連続します。

でも北側を見ると、こんな景色が見られるので気持ちは晴れやか♪ 晴れてくれてよかった!!

東北の山だからなだらかだと勝手に思ってましたが、そんなことはなく意外とアップダウンのある3日間でした。

岩場が連続するだけあり、途中のピークの名前がイカツイです。

鎖場もありです。適度に高度感があり楽しい!見た目よりも易しいのでご安心あれ。

各々好きなように岩場に取り付く図(笑) 待つよりルートを見つけた方が早いです。

狭い箇所ではすれ違いができないので、降りてくる人を待ちます。登山者が多いとこの辺りは渋滞しそう。
登った日は一年でも適期にあたる日だと思うんですが、人は少なかったです。静かで雄大でいい山ですよ。

ちょうどすれ違い待ちの所が水場への分岐でした。結構降りないといけなそうだったので、確認はせず。2時間もあるけばまた水場あるしね。

出発から3時間、三国岳山頂の三国岳避難小屋に到着。避難小屋といいつつも、シーズン中は管理人さんがいて宿泊でき、飲み物やカップラーメンなども手に入ります。
トイレも内部にあり、山友さん曰くキレイだそうです。

管理人さんに断って中を見せてもらいました。さほど広くはないけど、とてもきれいに管理されています。

小屋の前は空き地になっており、ここでパン休憩~。椅子と机が常設なのがありがたい!ここは弥平四郎登山口からのルートとの合流地点でもあります。そちらからも登って来る人が何人かいました。

小屋の脇からはこれから歩くルートが見えます。一番奥に霞んで見えるのが、今日の目的地 飯豊山。
なかなか遠いし、アップダウンの連続だなぁ。。。もっとなだらかな稜線を思い描いていた。。↑の写真は自分ですが、カラフルな帽子は山友さんに借りたものです。僕の趣味ではないので!

三国岳は名前の通り、山形県・新潟県・福島県の県境に位置します。そして飯豊山・御西岳に至る稜線の幅1mほどが福島県となっています。ちょうど山形県と新潟県の県境に、盲腸のように福島県が入り込んでいます。
何でこんなことになってるかと言うと…飯豊山 山頂が含まれる東蒲原郡が元々会津藩だったのに新潟県に編入されたため、飯豊信仰の厚い山都が猛烈に反対、結果 山頂までの稜線が福島県とされました。ということは稜線の小屋は喜多方市管理なのかな?

しばし休んだら先へ進みます。県境マニア垂涎の道。進み始めるとやはりアップダウンの連続。

ですが、三国岳を過ぎると沢山の花たちが出迎えてくれました。こちらはクルマユリ。

ニッコウキスゲ

弾けるような姿のハクサンシャジン。ツリガネニンジンの高山型です。

途中階段が出てきたり、骨が折れます。三国岳までは調子よかたっけど、この辺りから眠たくなり始めるzzz 睡眠不足に弱いんです。

稜線の両脇は切れ落ちていて、壮大な眺め。

一つまた一つと小ピークを乗り越える度、段々と飯豊山が近づいてきます。
この感じ、旭岳からトムラウシに向かう時と似ています。山頂の形も似てるしね。

種蒔山まで来ると、一旦平らになります。

ここからの飯豊山の眺めが素晴らしい~。北海道のように雄大な景色!雪がいい感じに残っています。あれ、ちと曇りがちだぞ…

ここから切合小屋までは平坦で、花咲く高原となっていました。

ハコサンコザクラ

アカモノ

初めて見たヒメサユリ!

タカネマツムシソウ

花の種類・数共に豊富で、写真スポットが多くなかなか進めない(笑)
こんな感じで皆さんお花に夢中w

この高原ゾーンから上部は大きな木は生えないようで、日本庭園のようになっていました。
さすが豪雪地帯、森林限界が低いです。ここらで標高1,800mぐらい。

最初の樹林帯の急登を頑張った分、開けた時の解放感は倍増します。

ガレた場所に出れば、切合小屋までもうすぐ。御西岳~大日岳の稜線が見えるはずが、ガスってました。

三国岳から1時間半で切合小屋に到着~。

小屋の前には水が引かれていました。冷たい水で顔を洗わせてもらいます。

使わなかったですが、近くにいたおじさんによるととても綺麗とのこと。

この日の目的地、本山小屋まではあと二つピークを越える必要があります。先を見るとしんどいので、咲き誇る花を見つつ一歩一歩進みます。

雪渓を登る箇所も出てきます。歩きにくいけど、ここだけ涼しいので助かる。

ひと登りすると草履塚。昔の人はここで草履を履き替えていたんでしょうか。

ここから見る飯豊山も素晴らしかった!目の前には飯豊山へ連なる稜線。
飯豊山は目の前の山ではなく左のなだらかなピーク。

飯豊山からさらに伸びる稜線は、残念ながら雲の中。雲が切れそうで切れず、大日岳は拝めず。
時間的にいいペースで来れてたので一つ先の御西小屋まで行こうかと思ったりしたけど、これを見て諦めました。

360度画像もあわせてどうぞ!

飯豊山地 草履塚 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

草履塚からは再度下ります。ピークを過ぎるごとに体力を削られていく。。

でも、ここ飯豊山では沢山の花達に元気を貰えます! ウスユキソウがここらで初登場。

登山道脇が一番咲いてるんですよね。草刈りされて陽当たりがいいから??

鞍部まで来ると、お地蔵さんがいます。

このお地蔵さんは姥権現と言い、実はおばあちゃんでおっぱいが付いています。(覗いてるところを撮られてたw)女人禁制だった頃に登り、ここで石になってしまったとか。

姥権現を過ぎると再びの岩場、その名も”御秘所”に差し掛かります。
見た目ほど通過は難しくないので、ご安心くだされ。

鎖もあるけど、使わなくても登れました。進行方向右側はキレッキレなので、そこだけ注意。

個人的には御秘所よりもその先の御前坂の登りの方がきつかった。こういう時は先を見ず一歩一歩進むことだけに集中!

休みがてら振返ればなだらかな稜線が眼下に。ツンデレが激しいお山です。

急坂を登りきると、再びなだらかな稜線に出ます。ようやく本山小屋が視界に入ってきました。

小屋から少し離れてるけど御前坂を登り切った場所には本山小屋のテント場があります。

時刻は13時前と少し早いけど、今日はここまで。重たいザックをデポって小屋へテントの受付へ向かいます。

テント場から小屋までは5分ほどの距離。この日は暑い割に虫が少なかったです。トンボが出てくると彼らが蚊やハエを食べてくれるんですね。いいやつらです。

小屋の手前に看板があったので、なにかと思ったら…

飯豊山の固有種 イイデリンドウ!! この時期を選択したのはこの花が見たかったからなんですよね!花の大きさは3cm未満と、思ったよりも小さかったです。この日はここで初めて目にしました。

そしてこちらが本山小屋。飯豊山の山頂手前に位置し、おそらく飯豊山の中で一番宿泊客が多い小屋。この日は満員になるらしく、小屋番さんがピリピリされてました。テントは一人500円也。

この小屋のトイレもとても綺麗でした。文字通り無臭です。やはり飯豊山に登る人の絶対数が少ないから、清潔さを保てるんでしょうね。

小屋の奥には鳥居と社務所。小屋が一杯なのでこちらも宿泊に使ってたみたいです。テントの人の方が圧倒的に少数でした。3日間通して年配の方が多かったかなぁ。

テント場は広くないですが満員にはならず、程よい混み具合。風が強かったのでソロの方は張るのに苦労されてました。

幕営後は水を汲みに行きます。テント場から2分下った場所にあります。流れは細いけど美味しかったです。飯豊山は稜線近くにいくつも水があるんで助かる!それだけ雪が多いということでしょう。丹沢なんて雨多いけど稜線に水場はないしね。。

まだご飯には早いので、テントを張ったら飯豊山 山頂へ向かいます。山頂は小屋から10分の距離。

小屋の先から見る景色も素晴らしかった~。本当に標高2,100mの山の景色なの?!って思うぐらい、なだらかで雄大な景色。いくらでも見ていられます。
風が強く雪が多いから木が生えないので、こんな高山のような景色になるそうです。
北アルプスの一枚と言ってもバレないんじゃ(笑) そう思うぐらいの景色です。

山頂手前にはニッコウキスゲの群落。飯豊山は稜線に出れば岩場以外ずっと花が咲いています。

チングルマは散って、綿毛の姿に。

小屋から15分ほどで飯豊山 山頂に到着~。標識の前の三角点は一等です。

あいにく、飯豊山より先はガスってしまってました。明日晴れてくれることに期待!

振返ればこちらは晴れ渡っています。これぞ東北と言った景色。静かなゆったりとした時間が流れます。アクセスが悪く、そのうえ長距離を歩かないと辿り着けない山頂に、無事着けて達成感で一杯。

しばし山頂で過ごし、テン場に戻ります。
ここでアクシデント!ご飯を作ろうと思い、持ってきたモツを開けると…尋常じゃない臭い! 凍らせて持ってきたのに腐ってたorz
ちゃんとした保冷バック買わないとダメかな(涙)

キムチモツ鍋の予定が、肉なしになってしまった。。皆さんも生ものは気をつけて!

この日はほぼ徹夜だったので、食事後はすぐに爆睡zzz
夕方に何か歓声が聞こえるなぁと思ったものの、そのまま就寝。

今回からインナーシーツを使ってみました。何年も同じシュラフを使ってるから、汚れてきてるのかなぁと思って。…におったりしないけど、予防で!

翌日話を聞くと、大日岳方面のガスが取れ夕日が見れたそう。
山友さんにもらったこの写真がそれ。

ぐぬぬ…起こしてくれてもよかったのにー。

大日岳まではっきり見えていたそう。もったいないことした…

こうして飯豊山一日目は終了~。

記事が長くなってしまったので、ここで切ります。

2日目以降も乞うご期待!

 

3.あとがき

少し曇りがちな一日だったけど、たくさんの花と雄大な景色に感動しっぱなしな1日目でした。

飯豊山は、登り応えがあり人が少なく静かな山歩きができるところが魅力。
北海道の山に雰囲気が似てると思いました。より設備が整っていて人も多いですが、近い雰囲気があります。

登ってみて思ったのが、意外とアップダウンがあること。
東北の山と言うことで、勝手になだらかなフィールドが広がる山をイメージしてましたが、岩場が多くなかなか手強い道でした。
その分、山頂に立った時の喜びは一塩!皆さんもぜひ!

 

4.装備/持ち物

ウェア
種類 持ち物 使用
シャツ 白馬小屋で購入したシャツ・荒川小屋で買ったシャツ
ソフトシェル パーカ mont-bell ノマドパーカ
ソフトシェル パンツ mont-bell フリーライドパンツ
雨具 mont-bell ドライテック レインウエア
アンダーシャツ mont-bell スーパーメリノウール EXP.ハイネックシャツ
アンダータイツ mont-bell ジオラインEXP.タイツ
ダウン mont-bell スペリオダウンパーカ
靴下 mont-bell WIC.ウォーキング ソックス × 2
ネックウォーマー mont-bell WIC.クール ネックゲーター
ギア/道具/食べ物etc
種類 持ち物 使用
ザック OSPREY ケストレル48
夏靴 mont-bell アルパインクルーザー 2500
ヘッドライト ジェントス ヘッドライト ヘッドウォーズ
テント モンベル ステラリッジ テント 2型
グラウンドシート mont-bell グラウンドシート ドーム2型
シュラフ モンベル U.L.スーパースパイラルダウンハガー#3
マット THERMAREST Z Lite Sol Zライト ソル
ライト Landport ソーラー式エコライト solar puff ソーラーパフ
ストック モンベル アルパインポール
ストーブ PRIMUS P-153 ウルトラバーナー
ガス缶 PRIMUS GAS CARTRIDGE ノーマルガス(小)
コッヘル snow peak トレックコンボ SCS-010
ライター 100円ライター
カメラ OLYMPUS OM-D E-M10 ダブルズームキット
スマホ VAIO Phone A
モバイルバッテリー Poweradd Pilot 10000mAh モバイルバッテリー
腕時計 LAD WEATHER 高度計/気圧計/温度計/天気予測 時計
汗拭きシート エージーデオ24 クリアシャワーシート
食料 菓子パン4つ・カロリーメイト1つ・パスタ100g
キムチ鍋・袋ラーメン・ピーナッツ
飲み物 アクエリアス2L・水500ml
水筒 エバニュー ウォーターキャリー1.5L
日焼け止め ニベアサン プロテクトウォータージェル
地図 山と高原地図 飯豊山 朳差岳・二王子岳 (山と高原地図 10)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。


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