新米パパの山ブログ

2012年から登山を始めた、新米パパのblogです。

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五竜岳 (途中まで) ~ 遠見尾根 1泊2日 雪山 イグルー泊 ~

      2018/04/03

3月の第3週の土日に遠見尾根でイグルー泊し、五竜岳に登ってきました~。

1月に唐松岳を登った時に、横目に眺めていたのがお隣の遠見尾根。
雪のある時期に登ってみたいと思い今回行って来ました。
といっても遠見尾根の先にある五竜岳は、積雪期は難易度が高く引き返す人が多数です。
自分たちも行けるところまでとし、無理せず歩くことに。安全第一でね。

遠見尾根のルートは健脚の人は冬でも日帰りで歩くそうで、1泊するにはちょっと時間が余ります。
なので人生初のイグルーを作ることにしました!!雪が多い北アルプスなので、この時期でも十分作れちゃいます。

というわけで、イグルー泊メインで雪の遠見尾根に繰り出してきました~。

「残雪期 遠見尾根」

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<コースタイム>
1日目:2018/3/17
リフトトップ10:15→小遠見山11:25→休憩~12:00→中遠見山12:15→イグルー設営地点13:20

2日目:2018/3/18
イグルー7:40→白岳8:45→休憩~9:35→イグルー10:30→休憩~11:30→小遠見山12:35→アルプス平駅13:20

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1.ルート

後立山連峰に属する五竜岳。
無雪期はお隣の鹿島槍ヶ岳や唐松岳と合わせて縦走する人が多いですが、冬の五竜岳は遠見尾根から登るのが一般的。
(唐松岳から縦走する人もいるようですが。)

遠見尾根からのルートは最後の五竜山荘から山頂に至る部分が核心部。
雪の付き方が悪いと、結構な斜度の雪面を登らないといけないとか、脆いザレた岩場をアイゼンで歩かないといけないとか…
行けたら行く、ぐらいの気持ちで登りに行きました。実際自分たちが登った日は引き返す人の方が多かったです。

山と高原地図 鹿島槍・五竜岳 (山と高原地図 36)

 

2.山行記録

1日目

23時に海老名駅に集合。買い出しをしつつ、中央道で長野を目指します。
途中のSAで仮眠し、朝ご飯を食べに梓川SAへ寄ります。

ここのSAは朝から食堂がやっているのでありがたい。スキーヤーが沢山いました。ここで食べてゲレンデ行くとちょうどオープンの時間になるのでしょう。
今回はわさび焼肉丼を頼んでみました。山の前はがっつり食べておかないとすぐお腹がすくんでね。

その後、下道で登山口の白馬五竜スキー場へ向かいます。

ゲレンデの麓からは早速 後立山連峰が見えます。雪たっぷりで、気分が上がります♪

スキー客に混じって大荷物で闊歩します。めちゃ見られるし完全にアウェーですw

山やらない人からすると、こいつらどこへ行くんだ??って感じでしょう。

登山客はゴンドラ乗場で往復券を買います。ここで登山届も出しました。

スキー客に紛れて乗車。結局今シーズンは一度も滑らなかったなぁ。。
スキーよりも山熱の方が最近は高いです。

ゴンドラを降りると…目の前に唐松岳と白馬三山!
なんとも贅沢な景色なゲレンデ。

そんなゲレンデでカメラ構えて興奮してるのは我々だけです!

お次は400円を支払ってリフトを一本乗ります。歩ける距離なので乗らなくてもよかったかも。

リフトからは早速 五竜岳がお目見え。五竜菱がくっきりと浮かんでいます。雲一つなく最高の天気!

リフトを降りたらアイゼンを着け、目の前のピークへ登り始めます。
スタートが10:15とちょっと遅いけど、この日は3時間ぐらい歩いてイグルーを作るので、この時間でも間に合うはず…

この時は2時間あればイグルーを作れると思っていました。

登るとすぐに地蔵の頭に出ます。

ここからの景色が絶品なので、スキーの人も是非寄ってもらいたいです!
西を向けばこれから歩く遠見尾根と五竜菱。

この後ずっと見続けるのがこの五竜菱。武田家の家紋に似ていることから御菱と呼ばれ、そこから五竜になったとか。

北東には上信越の名山達が見えます。火打山と妙高山は今年の残雪期に行く予定!
高妻山も冬でも登れるらしいんでいつか行ってみたい。

雨飾山も登ってからだいぶ時間が経つので、また行きたい一座。もっと自宅から近くにあればなぁ。

東にも上信越の山達。2週間前に登った浅間山がよく見えます。

最初からこんな贅沢な景色が広がるとは…

さて、最初から景色がよくて足踏み状態だけど、先へ進みます。地蔵の頭からは一度下って再度登り道。
この辺りは樹氷ゾーンでした。北アルプスだとまだ樹氷ができるんですね。

最初からかなりの急登で骨が折れます。尾根に出るまでの辛抱なので、それほど長くは続きません。

尾根に出ればご覧の通り森林限界を抜けます。

スノーシューを履いている人も多かったですが、雪は締まっていて多くの人が歩いていたのでツボ足で大丈夫でした。

お隣の八方尾根と異なり、遠見尾根は結構アップダウンがあります。
地図を見る限り、小遠見山・中遠見山・大遠見山・西遠見山とピークが沢山…それだけ登り返しがあるのね…
まずは最初のピーク小遠見山を目指します。写真のように所々細い場所がありましたが、慎重に歩けば大丈夫。

五竜菱を眺めつつ歩くこと1時間、小遠見山に到着~。看板にあるように、360度の素晴らしい展望です。
目の前には五竜岳。これから歩く遠見尾根を従えています。

そして今回から新たに仲間入りした山道具を初投入!何かといえば、こちらの360度カメラ!

RICOH THETA SC

写真をグリグリと回せて拡大縮小ができるので、是非触ってみてください!五竜菱とか鹿島槍ヶ岳とか妙高山とかわかりますかね?!

小遠見山からの景色 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

普通の写真だと空間を切り取るイメージだけど、360度カメラは空間をすべてキャプチャする感じ。
動きが感じられて、空気感・臨場感がより伝わると思います。いかがでしょ??これからはThetaも多用していこうと思います。
個人的にはかなり楽しいw

見える山は地蔵岳と同じですが、こちらのほうが高いピークなのでより遠望が利きます。
特に五竜岳から鹿島槍に延びる八峰キレットが神々しい! 今年こそはあそこを歩きたい!

小遠見山でパン休憩をした後、先へ進みます。

小遠見山を下っていると…ハト?!
ハトですよね?足に輪っかが着いているので、飼われてるのかな。しかし、ハトも山にいるんですね。

所々 雪庇が出ているので、踏まないように内側を歩きます。

雪山の泊まり装備だと、いつもよりも息が上がります。
自分は登りはスピードが出ないので、重たい荷物の時の方が相対的にみんなよりも早いかもしれません。
月一で娘を担いで山に登ってますからね!

一つ登り返して中遠見山に到着。ここで別団体で来ていた山友さんに再開。雪山の世界は狭いですな(笑)

中遠見山から鹿島槍ヶ岳を見ると、1月に氷河認定されたカクネ沢雪渓が目の前です。
北峰しか見えないけど、このアングルの鹿島槍ヶ岳かっこよすぎる。

鹿島槍ヶ岳を横目にしつつ進みます。
この辺りからテントがチラホラ。

明日、五竜岳に登るならもう少し先に進んでおきたいので、重たい荷物を担ぎながら進みます。

途中、イグルー跡を見つけ、この後に作るイメージを補完。無事にできるんだろうか。

南を見れば槍ヶ岳も頭を出しています。右奥の尖ったピークがそれ。

更に進んで西遠見山と大遠見山の中間の開けた尾根でイグルーを作ることにしました。
大遠見山のピークはどこかわからずいつの間にか過ぎてました。

五竜岳が目の前の絶好のロケーション!

初のイグルー作りに取り掛かります!

…結局完成するまでに3時間を要しました。苦戦の様子を動画でご覧ください(笑)

作り方は、1.5mの円を描くように30cm掘り、そこからブロック状の雪をノコギリとスコップで掘り出し積み上げるだけ。
別途、入口を作るために掘り出す必要があります。

このイグルー制作のために、ノコギリとスコップを購入しました。
ノコギリは高価なスノーソーでなくても、園芸用の枝切ばさみでOK。

スコップは雪山テントするのに以前から欲しいと思っていたので、ついでに今回購入。
このスコップ、某山道具屋さんで売ってるものと同じなんじゃないかと思われます。
たぶんOEMなんでしょう。安いのでオススメ。

イグルー作るなら全員ノコギリとスコップは持っていないと厳しいです。
完成した姿がこちら。下に掘り下がっているの内部はかなり広いです。中は余裕で立てました。

本当はもっと内側に積んで行かなきゃいけないんだけど、うまくいかず天井は塞がっていません。。
360度カメラで内側から撮ると、中の様子はこんな感じ。

初めて作ったイグルー! #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

イグルーを作り終わりころにはすっかり陽が沈んでしまいました。
気づけば頸城山塊の山々が赤く染まっています。

イグルーに入り、ろうそくに火をつけ明かりにします。幻想的なのはいいけど、テントと違って隙間が埋まらないのでさぶい…外気と変わらない。

寒いので、早速すき焼きを作って食べました。(写真撮り損ねたorz)

夕食後、就寝前に山友さんが撮ってくれた写真がこちら。イグルーが光輝いてますな。=隙間が多い。。

その後、21時過ぎに就寝zzz

2日目

翌日は5時半に起き、外で日の出を待ちます。6時前に太陽が上がってきました。

徐々に五竜岳がピンク色に染まっていきます。

鹿島槍も、

唐松岳も焼けていきます。雪山の朝はいいです、本当に。

朝焼けを眺めたら、イグルーの中で朝ごはんを食べます。
この日はお汁粉にしました。イグルーは気密性が低いから火器を使っても大丈夫w 雪もイグルー内でいくらでもとれるし。切り餅とあずきの缶詰だけでできるので、簡単料理です。

ご飯を食べてる時に、前日に五竜岳に登った山友さんと遭遇。
話を聞くにギリギリ山頂に登って帰ってこれたそう。これを聞いて、山頂に登るのは諦めました。
自分よりも明らかにレベルるが上の彼が言うなら無理でしょう。

談笑を終えて7時40分に出発。一つピークを越えた鞍部に10名ぐらい泊まっていたようです。テントが沢山。

今日は後立山連峰の稜線まで上がってみることにしました。目指すは五竜岳のお隣の白岳(写真右のピーク)です。

西遠見山まで来ると五竜菱が頭上に見えます。結構、出っ張ってるのね。雪煙が舞って風が強そうだ。

西遠見山を下りると、巨大なクラックが出現。いつ崩れてもおかしくなさそう。

クラックから先は白岳まで急な登り。メローに見える雪面をコツコツ登ります。

ここはピッケルがあった方がいいと思います。日によっては風が強いみたいです。

1時間で白岳に到着~。五竜岳は手を延ばせば届きそうな距離にあるけど、我々はここでお終い。

山頂までの登山道は西側に付けられていて、通りすがりの人達に聞くともろい岩場のトラバースが難しいらしいです。
その先の雪面もアイスバーンらしい。

白岳と五竜岳の間には五竜山荘があります。写真のパーティも途中で引き返していました。
この日は半分以上が引き返してたと思います。

白岳からでも素晴らしい景色を眺められます。北を見れば唐松岳へ続く稜線。

この日も天気がよく、展望は上々です。写真は頸城山塊。

八ヶ岳の右には富士山も見えます。

南アルプスもくっきり。

そして稜線に上がって初めて見えるのが毛勝山。

ここでも360度画像をどうぞ。

Post from RICOH THETA. #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

登らずに下山するのは悔しいですが、安全第一で下山します。
下山途中、鹿島槍ヶ岳のカクネ沢雪渓でヘリ救助しているのを目撃。後で調べてら登山者が滑落して亡くなったそう。。

途中でパン休憩を挟み、1時間で戻ってきました。ご覧の通り、上部はテントマットで塞いでいます(笑)

片付けたらイグルーを壊してから下山します。壊すのはものの5分で終了。内側に蹴落としていくのが楽しかったw

下りも昨日と同じ道。途中にいくつもあるアップダウンがなかなかしんどかった。。

リフト上部まで来ると、山岳部の大学生達がイグルーを作っていました。
話を聞くと、一人用であれば1時間で作れるらしい…
コツを聞いたので今度はもっとうまく早く作れるはず!!

下りはリフトに乗れないので歩いてゲレンデを下り、13:20にゴンドラ駅に到着~。

下山後は近くの温泉「十郎の湯」で汗を流します。
夕飯は唐松岳の時と同じく、長野市信州新町のジンギスカン街道でラム肉を喰らいます。
寄ったのは「ろうかく荘」。リンゴ・しょうが・ニンニクが入ったソースがよく合います。

その後、中央道経由で帰宅~。
この日は暖かかったからか、渋滞してました。もう冬も終わりですからね~。

 

3.あとがき

こうして初めてのイグルー泊が終了。天井が閉まらなかったけど無事に寝れてよかったです。
天井の隙間から風に舞った雪が降って来るので何度も起きましたが(笑)
次はちゃんと天井が閉まるように作りたい!雪洞泊もしたい!

五竜岳は夏にも何回か計画したことがあって、いずれも天気が悪く断念してます。
今回も目の前で引き返したので、早くあの頂に立ちたい…
今年こそは鹿島槍ヶ岳から縦走しようと思います!

遠見尾根はずっと展望抜群で気持ちよく歩けました。ピークハントは無理でもハイクにオススメですよ~。

 

4.装備/持ち物

ウェア

詳細はこちら→雪山装備 ウェア編

種類 持ち物 使用
ハードシェル ジャケット mont-bell ドロワットパーカ
ハードシェル パンツ mont-bell アルパインパンツ
フリース mont-bell クリマエア ジャケット
アンダーシャツ mont-bell スーパーメリノウール EXP.ハイネックシャツ
アンダータイツ mont-bell ジオラインEXP.タイツ
ダウン mont-bell スペリオダウンパーカ
ダウンパンツ mont-bell スペリオダウンパンツ
グローブ mont-bell OutDry アルパイングローブ
グローブ ショーワグローブ No282 防寒テムレス
靴下 mont-bell メリノウール アルパイン ハイソックス
スパッツ mont-bell GORE-TEX アルパインスパッツ イージーフィット
バラクラバ mont-bell トレールアクション バラクラバ
ギア/道具/食べ物etc

詳細はこちら→雪山装備 ギア編

種類 持ち物 使用
ザック OSPREY ケストレル48
冬靴 mont-bell アルパインクルーザー3000
アイゼン mont-bell カジタックスLXB-12アイゼン
ピッケル BlackDiamond レイブンウィズグリップ
ストック モンベル アルパインポール
スノーバスケット モンベル スノーバスケット
ワカン EX’PERT OF JAPAN スノーシューズ SN17
ヘルメット BlackDiamond ハーフドーム
サングラス RIVBOS スポーツサングラス
ゴーグル SWANS ゴーグル ロヴォ [ROV]O
ヘッドライト ジェントス ヘッドライト ヘッドウォーズ
カメラ OLYMPUS OM-D E-M10 ダブルズームキット
スマホ VAIO Phone A
モバイルバッテリー Poweradd Pilot 10000mAh モバイルバッテリー
腕時計 LAD WEATHER 高度計/気圧計/温度計/天気予測 時計
スコップ 高儀 携帯アルミショベル コンパクト CA-2
スノーソー 天寿 鞘入鋸 本体 330mm
シュラフ mont-bell UL.スーパースパイラル ダウンハガー 800 #0
シュラフカバー mont-bell ブリーズドライテックU.L.スリーピングバッグ カバー ワイド
マット THERMAREST Z Lite Sol Zライト ソル ×2
ツェルト mont-bell ライトツェルト
ストーブ PRIMUS P-153 ウルトラバーナー
ガス缶 PRIMUS ハイパワーガス(小) IP-250T
フライパン ユニフレーム(UNIFLAME) 山フライパン17cm
日焼け止め ニベアサン プロテクトウォータージェル
地図 山と高原地図 鹿島槍・五竜岳 (山と高原地図 36)
飲み物 ポンジュース1L
食べ物 菓子パン4個・お汁粉缶詰・切り餅・ポカリ粉

最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。


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