赤石岳 & 悪沢岳 (荒川三山) 2日目 ~ 荒川小屋泊 1泊2日 椹島周回ルート ~
2017/11/16
南アルプス縦走2日目は、荒川三山の悪沢岳を目指しました!
荒川三山は前岳・中岳・東岳の3つの峰からなり、一番高いのが東岳です。
この東岳、別名 悪沢岳と呼ばれています。百名山の深田さんも悪沢岳と呼ぶことを推奨してるぐらい(笑)
1日目はずっとガスの中で、赤石岳も悪沢岳も目にすることができず、登った実感なく ただただ歩いただけな感じになってしまいました(花はいっぱい見れましたよ)が、2日目は打って変わって最高の天気!!
期待して読んでください笑
楽しい2日目の始まり始まり~♪
「3,000m越えの雲海の稜線を歩く旅」
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<コースタイム>
2016/7/17-18
1日目:椹島8:10→赤石小屋12:10→休憩~13:10→赤石岳16:10→荒川小屋17:50
2日目:荒川小屋4:20→荒川中岳5:35→悪沢岳6:50→千枚岳8:15→千枚小屋8:45→休憩~9:20→椹島12:50
2日目のルートは、宿泊場所の荒川小屋から荒川中岳まで登り まず稜線に出ます。そこから少し登り返して荒川三山最高峰の悪沢岳のピークを踏みます。
その後、丸山・千枚岳と小ピークを通過し、千枚小屋を経由して 前日のスタート地点である椹島まで下山します。
前の日に2,000m以上登ったということは、その分 下るということで下りも楽ではないですw
けれど登りよりも下りが得意の自分にとっては、1日目が終わった時点で辛い時間は終わったも同然!2日目は楽しませてもらいます!
今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 塩見・赤石・聖岳 (登山地図 | マップル)
2日目
3時に起床し、食堂で自炊ご飯を食べます。
朝ごはんは ご飯を炊いてビビンバを作りました。といってもこんな混ぜるタイプのやつです。
うちのごはん 混ぜごはんの素 ビビンバ
山登ると塩分が抜けますからね。美味しかったです!ご飯の炊き方はこちらを参考にしてくださいな。
小屋がキレイなことはもちろんですが、スタッフさんの応対が凄く丁寧だし、ハンガーも全員に貸してもらえたし、冷えた水を小屋内で無料で分けてもらえるし、朝夕飯時以外は食堂を無料で自炊に貸してくれるし、これ以上は求められないんじゃないかってぐらい快適に過ごさせてもらいました。ありがとうございます!
この山域に来る方は山慣れた方が多く、騒ぐ人もおらず消灯時間になればみな寝付くし、3時も過ぎればみんな起きだして準備を始める。
一つ屋根の下で一緒に過ごしたお客さん達は気持ちのいい山家でした。こういう小屋なら何度でも泊まりたいなぁ。
小屋を出ると目の前には朝焼けの富士山が!
昨日はガスで気付かなかったけど、こんな贅沢な場所にあるとは・・・ 雲海が美しい。
しばし富士山に見とれた後、悪沢岳に向けて出発!2日目も長い行程が待っています。
まずは荒川三山の真ん中 荒川中岳に向けて登っていきます。
少し登ると昨日登った赤石岳が見えてきました!昨日はガスで姿を見ることができなかったので、初対面です(笑)
朝焼けが始まりそうなので、赤石岳の全容が見える場所まで登ります。
3,000m峰というと槍ヶ岳や穂高のように急峻な山を想像しますが、赤石岳はどっしりとした山容。
ヘビーな感じがカッコいい!百名山なのも納得な姿をしています。
東側には朝焼けの富士山。夜とも朝とも言えない、こういう時間が好きです。
雲海が他の山を隠すので、富士山の存在を際立たせます。頂上の左右にピークが見えますが、右側が日本最高峰 剣ヶ峰。2ヶ月前にあそこに立った時は、まだ雪山でした。
朝焼けショーを堪能したら荒川中岳まで標高差450mを登っていきます。ガレた場所もありますが、登りやすい道です。
ミヤマキンバイ・ハクサンフウロ・ミヤマゼンコ・テガタチドリなどなど無数の花が咲き誇っていました。日が当たってる時間だともっときれいなんでしょうね。
時折甘い花の匂いがしました。
お花畑を抜けて尾根に出ると、いきなり悪沢岳が目に飛び込んできました!
しかも雲海に浮かぶ富士山をバックに、ちょうど太陽が出てくるところ。思わず声がでちゃいましたwこういう景色を見るために、頑張って登ってきたんですよね。昨日は展望ゼロできつかった。。
今回の発案者だったので、2日目無事に晴れてくれてよかったぁ・・・
荒川小屋から1時間15分で荒川中岳に到着!絶景が続くのであっという間です。
ここからの景色がすばらしかったー!ようやく稜線から景色を見ることができた!
北に広がるのが南アルプス北部の山々。
中央手前の目立つ山が塩見岳。その左が仙丈ケ岳で、塩見岳の右にちょこんと顔を出しているのが甲斐駒ケ岳。
その右には白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)。さらにその右奥には鳳凰三山が見えます。
文字だけだと伝わらないと思うので、キャプションをつけて見ました。
南アルプス オールスター勢ぞろいですなー。特に初めて見た塩見岳が気になりましたよ。裾野が広く雄大で登り応えがありそう!あそこから悪沢岳を眺めてみたい!
今年の秋か、来年かなぁ。
南アルプスの東側には八ヶ岳も見えました。鳳凰三山のさらに奥です。
数週間前に今回の山行に向けて、テン泊縦走しようと思ったのですが天気が悪く断念・・・
南八ヶ岳はもう何年も行ってないので、行きたいなー。
他にも中央アルプスも丸見え~。8月に空木岳に登る予定にしてます。あっちから赤石岳・悪沢岳が見えるってことですな。
中央アルプス中心部からさらに南側に視線を移すと、恵那山が見えます。6月に登りましたが、登るよりも見る山かなw
山頂が広く大きく見えました。
そしてみんな大好き北アルプス。写真だとわかりにくいですが、穂高や槍ヶ岳が見えました。
赤石岳も南アルプスの盟主らしい雄大な姿を見せてくれます。男っぽい山です。
そして登ってきたのがこの尾根。角度が大きく変わっているところが赤石小屋です。昨日はホントきつかった。。
荒川中岳から15分の距離に 荒川三山の一つ荒川前岳があります。この稜線をずっと歩くと塩見岳までいけます。
中岳と前岳 あわせて一つのピークとカウントしてもいいんじゃないか、と思うぐらい近くて標高差がなかったです。
東岳(悪沢岳)はこんな感じに見えます。完全に逆光ですが、モノクロのシルエットがカッコいい。心なしか富士山も控えめwひとしきり景色を楽しんだら悪沢岳に向かいます。
中岳から少し歩くと中岳避難小屋に着きます。避難小屋という名前ですが、小屋番さんは常駐しており有料で宿泊できます。
水はないので持ってくる必要あり。ここに泊まれば稜線上で朝が迎えられますねー。
ここからは悪沢岳に登る前に一度150mほど下ります。
段々と悪沢岳の全貌が見えてきましたよ。標高3,000mぐらいから見ても その姿はでかい!
鞍部まで降りて見上げるとこんな感じ。ゴツイ岩です。どこを登るんだ?と思わせるほど厳つい。名前の通り悪そうな姿をしてます。
山頂までは標高差200mほど上がっていきます。この山行 最後の登りなので、気合入れて登っていきます!
所々岩場もありますが、見た目ほど登りにくくはないです。(見た目&名前とは違い意外と優しいやつなのね・・・)
途中には花がたくさん咲いてました。(むしろ かわいいやつなのね・・・)
山頂からの景色は中岳と変わりませんが、悪沢岳からは富士山がキレイに見えます。雲海からこちらを眺める富士山。「よう登ったな」と言われているような気がしました。
着ているのはこちらのTシャツ。荒川小屋で見かけて買ってしまいました笑
悪そうな字体に惹かれたもんで。
山頂の標識には荒川東岳と書かれていますが、悪沢岳のほうが名が通ってるのかな?
中岳・前岳が荒川の源頭にあたるため隣接する東岳(悪沢岳)と併せて荒川三山と名づけられたのですが、東岳は荒川の源頭ではなく悪沢の源頭。
そして三山の中で一番標高が高いのが東岳。
中岳・前岳に与えられた名前を、筋違いの最高峰 東岳にも当てはめるのはおかしいと言うことで、深田さんは悪沢岳と呼ぶことを推奨してるとか。
個人的にも、荒川東岳よりも悪沢岳かなー。だって他にない名前じゃないですか笑
そんなことを思いながら登ってました。
先が長いため山頂でゆっくりできる時間はあまりなく、先へ進みます。2泊すればのんびりできるんですけどねぇ。
しばらくは富士山を眺めながら歩いていきます。
振り返ると悪沢岳が見えます。東側から見ると優しい表情をしてます。西側からの姿とは全然ちがうなー。
次に目指すのはあちらの千枚岳。ずっと富士山に見つめられてますな。
ここから先も初見の花がちらほら。
千枚岳手前でちょこっと登りがあります。一見どこ登るの?と思いましたが、ちゃんと道はあります。
白く見えるのはイワオウギ。
悪沢岳から1時間弱で千枚岳に到着。
標識の後に見えるのは悪沢岳。なんて優しいお姿・・・
南西には赤石岳が見えます。ぐるっと稜線を半周してきました。
赤石岳の左に見えるのが、聖岳。登山口までの林道が壊れてるらしいので、来年登りたいと思います!赤石・悪沢並にハードらしいですが・・・
次のチェックポイントはあちらの千枚小屋。あそこまで降りてしまうともう樹林帯。
展望がなくなってしまうので、景色を堪能しておきます。
改めて荒川三山を一枚。右から丸山・悪沢岳(東岳)・中岳・前岳。
こう見ても悪沢岳が主峰ですよね。それに荒川の名前を付けるのは違和感ありあり。東岳と中岳・前岳は距離があるので、別の山と認識してもいいのかなぁと思ったり。。皆さん いかがでしょ?
さて、心惜しいですが、帰りのバスが14:00椹島発なので、まいて進みます。
千枚岳から30分で千枚小屋に到着。この界隈の東海フォレスト管理の小屋はすべてキレイです。
ここでベンチをお借りして昼休憩~。
山友さんが隣でかき氷を食べてました・・・ぐーうまそう!ふんわり系の氷でした。実は千枚小屋近くまで林道が通ってるらしく、荷揚げにも使っているそうな・・・
小屋からは富士山が正面に見えます。この日は最後まで雲海に浮かんでいました。下界は曇っているんでしょうな。小屋泊した者だけの特権です♪
もう一つ気になる山がこちら。きれいな双耳峰をした山は笊ヶ岳(ざるがたけ)です。見た目とのかわいさと裏腹に、登るのが大変な二百名山。コースタイムが12時間ぐらいあるのに、泊まれる場所もテン場もないという・・・ いつか行くことはあるのだろうか。小屋前で水を汲んだら休憩もそこそこに下山します。美味しい湧き水でした♪
椹島までコースタイム4時間50分。14時のバスにギリギリなので気持ち急ぎます。
登りに使った大倉尾根に比べればなだらかで、水平に足を置ける場所が多く 歩きやすい道です。
大倉尾根は下りに使うと足にきそう・・・
途中、見晴岩に寄り道ー。最後に赤石岳・悪沢岳 両山の雄姿を目に焼き付けます。
真ん中が悪沢岳で左が前岳・中岳。南アルプスの山々は穏やかな姿をしています。そこが魅力。
名残惜しいですが、先に進みます!
しばらく行くと清水平に到着。水が湧いていました。こっちから登る人は水場が豊富なので、担ぎ上げる水は少なくて済みそう。
南アルプスの山は奥深い。見上げると緑がまぶしい!我が地元、丹沢っぽいですなー。
小石下を通過。だいぶ省略していますが、こちらのルートもチェックポイント少なめです。
2回ほど林道を横切ります。ちなみに見晴岩の裏にも道があり、トイレっぽい建物もありました。
小石下を過ぎると岩尾根が現れます。ちょこっと登り返しになります。下山中の登りは精神的に来る・・・
予定より1時間早く降りて来れたので、13時のバスで畑薙ダムに戻ります。バス停は大混雑してますが、人数分バスは出るのでご安心を。
1時間ほどバスに揺られ畑薙駐車場へ。
お風呂は最寄の赤石温泉 白樺荘に行きました。登山者の多くが寄るようで、洗い場がめっちゃ混んでました。
その後、高速経由で新松田駅で解散。車出して頂いた渡辺さん、ありがとうございましたー。
こうして南アルプス縦走を終えました~。
初日は荒れた天気でしたが、荒川小屋に泊まっていた数時間でびっくりするぐらい いい天気に変わるとは・・・
山の天気はわかりませんね。
登りは辛かったですが、それ以上に稜線から見る景色が最高でした。
晴れた稜線にいれた時間は4時間ほど。短い時間でしたが苦労が報われるほどの絶景を見ることができました。
一生忘れられない山行になりましたよ。
赤石岳はその雄大な姿がカッコいいし、悪沢岳は名前がカッコいい。
個人的には、見る角度によって表情が全く違う悪沢岳が気に入りました♪
なかなか気安く登れる山ではないですが、2泊あればゆっくり登れると思います。
天候が安定した時期に是非チャレンジしてみては!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。
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