新米パパの山ブログ

2012年から登山を始めた、新米パパのblogです。

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景鶴山 残雪期限定ルート ~ 山の鼻 1泊2日 雪山テント泊 ~

      2018/05/21

4月の4週の土日に、残雪の尾瀬にテント泊に出かけました~。

初日は至仏山に登り山の鼻でテント泊、翌日は三百名山の景鶴山に登りました。

景鶴山は登山道がない山で、積雪期のみ歩かれている山です。
かつては夏道があったようですが今は廃道となっており、また尾瀬の湿原は立入禁止なので雪がある時期だけ登る人がいる山です。

尾瀬ヶ原から見ると目立つピークではないですが、稜線沿いに歩くと山頂のトンガリが目立つ面白い山。
登ってみると危険箇所なく歩きやすいルートで、意外と人が入っていました。
ただ、正式な登山道ではないので行くなら自己責任で登りましょう。

※無雪期の至仏山の記録はこちら

「残雪の景鶴山」

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<コースタイム>
2018/4/22
山の鼻4:30→ヨッピ吊橋5:40→与作岳7:40→景鶴山8:30→休憩~8:55→ヨッピ吊橋10:20→山の鼻11:45→休憩~12:35→鳩待峠13:35

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1.ルート

景鶴山は東西に延びる稜線上にあります。
東電小屋から稜線沿いに歩くルート、南のケイズル沢を登るルートなどなどありますが、ほとんどの方は東電小屋から歩いている様子。自分もそれに倣いました。
このルートは刈払いされていないので、雪がなくなると藪漕ぎとなり実質歩けません。
年によって雪解け時期が変わるので、歩ける時期も変動します。

また、至仏山から稜線沿いに歩く人もいるみたいです。
下の写真の真ん中のピークが景鶴山。それほど急なアップダウンはないので、雪があれば歩けるようです。

「至仏山からみる景鶴山」

使用した地図はこちら
山と高原地図 尾瀬 燧ヶ岳・至仏山・会津駒ヶ岳 (山と高原地図 14)


 

2.山行記録

地図には景鶴山のルートは載っていないので、過去のレコから往復8時間と計算。
鳩待峠を13:40発のバスに乗りたいので、12時に山の鼻到着で逆算し、4時出発のつもりで3時起床で目覚ましをかけて就寝zzz

そして3:20に起床。寝坊したぞ…
時計を見たら-0.4℃でした。3シーズン用のシュラフだと寒くて何回も目が覚めた。。。

朝ごはんは切り餅を茹でてあずき缶とあえて食べます。
お餅は腹持ち良くていいですよ~。

準備して4:30に出発。30分遅れだけどなんとかなるでしょう!

日の出は5時過ぎだけど既に明るく、明かり無しで歩き始めます。
朝焼けに浮かぶ燧ヶ岳に向かい、雪の尾瀬ヶ原を歩いていきます。

振返れば明け方の空に至仏山。これから焼けていくかな?

何ヵ所か渡渉しますが、ほとんどは橋が架かっているので問題なし。
雪と木道の切れ目がスノーブリッジ気味になっていて要注意。

木道はたまに出ているけど、基本雪の下。どこを歩いてもOKです。
木道が埋まっているところは盛り上がっているので、沿って歩いて行きます。

ワカンは持ってきたけど不要でした。

上ノ大堀川には朝焼けの燧ヶ岳が写ります。誰もいない尾瀬ヶ原を独り占めです♪

牛首分岐の標識は出ていました。東電小屋方面へ進みます。

分岐すぐにこちらの標識が折れて落ちてました。橋が外されていることは事前に把握済み。

重たい冬靴で雪原を歩くのは疲れます。けど朝焼けの至仏山をちょくちょく見ながら元気を貰います。

燧ヶ岳から陽が登りそうですが、なかなか出てこない。。

牛首分岐から15分で東電下ノ大堀橋に着きました。

先ほどの看板に書いてあったように橋が撤去されてどうなってるかと言うと、こんな感じになっております。鉄骨二本だけ!ちょうど両足の幅しかないです。しかも霜が降りてるし。。
どう渡ったかというと、左の鉄骨に両足を揃えて立ち、片方づつ足を数センチ引きずるように進め、なんとか渡り切りました。
水面までの高さ2m、川の深さは1mぐらい。上から見るとかなりの高度感でした(汗)

ちなみに竜宮から東電小屋に向かえば、この橋を渡らずに済みます。レコを見ると迂回している人もいるようです。

橋を渡ると景鶴山が北側に見えてきました。真ん中の黒いピークがそれ。右のピークは与作岳。稜線伝いに与作岳側から歩く予定です。

アップで見ても、尾瀬ヶ原から見るとそれほど険しそうには見えません。

東電下ノ大堀橋から20分で、ヨッピ吊橋に到着。

この橋も板が外されていますが、両サイドのワイヤーを持ってバランスを取りながら真ん中の鉄骨を渡りました。
東電下ノ大堀橋と比べたら、なんと渡りやすいことか。

ここで反対から渡って来るご夫婦とすれ違いました。
話を聞くと前日に景鶴山に登ったそうで、雪は十分残っていて山頂まで問題なく登れたそう。
雪がないと藪が濃くて歩けないので、一安心。

ヨッピ吊橋を渡ると東電小屋が見えてきました。小屋の左から延びる稜線が景鶴山まで繋がっています。

東電小屋から登ると小ピークを一つ越すことになるので、鞍部めがけて適当な場所から取付きます。
写真で言うと真ん中のピークの左側に出るように取付きました。

稜線に出るまではなかなか急な登りです。途中でアイゼンを装着します。すぐに暑くなるので上着を脱ぎ、シャツ一枚に。

今年は暖かくなるのが早く、だいぶ雪が溶けていました。雪が薄い箇所があり、体重のかけどころを探りながら慎重に歩きます。

ここでアイゼンの前爪をズボンにひっかけて穴が開いてしまった…涙

道中、与作岳までは樹林帯です。たまに東側が開け、燧ヶ岳が近くに見えます。気づけばすっかり陽が上がっていました。

道は単調なので端折ります。稜線伝いに歩いて行けばOK。時々GPSで居場所を確認しつつ進みました。
どうにもペースが上がらず、途中からバテ始めます。。たいした距離・標高差じゃないのになんでだろ??

登り始めてから2時間で与作岳に到達。何もないだだっぴろいピークです。

ここまで来るときれいな おにぎり型した景鶴山が見れます。尾瀬ヶ原から見るのと印象がだいぶ違いますね。ここからだとかっこいい!

与作岳からは一度鞍部に標高差70mぐらい降ります。

雪の状態がいいと、この鞍部まで沢沿いに登ることもできるそうですが、クラック沢山でデンジャーな状態でした。帰りにここから降りる人たちがいて、唖然としました…おそろしい

鞍部からは最後の登りになります。バテてるので10分ほどパン休憩してから登ります。

景鶴山を見上げると稜線に岩が載っているのが見えます。あの先が山頂。

ここまでは広い稜線を歩いてきましたが、ラストの登りだけは痩せています。
念のためピッケルを使いました。

それほど難易度は高くないです。

痩せ尾根の途中にあるこちらは大岩。右側を巻いて進みます。この辺りは雪が少ないと藪が濃くて大変そう。

大岩を過ぎるとすぐに景鶴山山頂! 小さな看板が枯れ木にかかっています。

昨日の至仏山も良かったけど景鶴山の山頂からの景色もまた素晴らしい♪

東には燧ケ岳。西側から見るとほとんど雪が見えないように見えます。今年は特に雪が消えるのが早いみたいです。

東には至仏山。きれいな三角錐の形をしています。こんなにかっこいい山だったかなぁ(笑)
その奥には武尊山2日続けて雲一つない晴天で、これだけ気温が高いのに霞なく最高のコンディション!

燧ヶ岳と至仏山の間は尾瀬ヶ原。花が沢山の無雪期もいいけど、雪のある尾瀬もいいですよ~。

山頂からの景色でひと際目を引いたのが、北側の景色。平ヶ岳がめちゃ近い!

アップで見るとあちらはまだまだ雪がたっぷり。
景鶴山から稜線が繋がっていて、雪がある時期は歩かれてるそうです。いつか行きたいなぁ。

山頂で出会った方とお話していると、二百名山踏破を目指している方や、バリエーションをやっている方など、レベルが高い。
山好きじゃないとこの山知りませんもんね。自分も過去二回尾瀬に来て目にしてるはずだけど、景鶴山を認識していなかったですw

自分以外は前日に竜宮で1泊して登ってるようでした。この日は20人ぐらいとすれ違ったかな。思ったより登られてるんですね。

さて、帰りのバスがあるので20分ほど休んだら下山します。
ケイツル沢を降りるグループがいましたが、自分は同じルートで降ります。デブリだらけなのに怖くないのだろうか…

下りのルートは同じ道なので省略~。
下りは登りの半分の時間で尾瀬ヶ原まで降りてきました。どうにもこの日は調子が悪く、登りで息が切れたな。。

下山してみると、登りの取付け地点よりも東電小屋に近い所に降りてきました。
朝よりもだいぶ気温が上がっているので、雪が緩み何回か踏み抜きました。モモまで落ちると焦ります。。

降りてきて改めて景鶴山を眺めます。ここから見るとなだらかなピークに見えますね。
見る方向でこんなにも印象が違う山も珍しい。

山の鼻までは行きと同じ道を戻ります。
いま考えてもこの東電下ノ大堀橋が、今回のルートの核心でした(汗)肝を冷やしながら通過します。

朝歩いたときは夜明け前で薄暗かったけど、青空の下で見る燧ケ岳も精悍です。人が少なく静かな時が流れます。

牛首まで来ると人が増えてきました。皆さん雪原越しの山の写真を撮りに来ているようでした。
雪解けが進み所々 池が現れていました。青い池越しの至仏山もいい!!。
尾瀬ヶ原までだったら軽アイゼンで来れると思うので、雪山をやらない人でもここまでは来れるはず。是非この景色を見て欲しい。

山の鼻まで行くと見えなくなるので名残惜しい! また今度 燧ヶ岳登りに行こう!

牛首を過ぎたありからお腹が痛く、山の鼻まで急ぎ戻ってきました。。トイレにダッシュ!

すっきりしたらテントを片付けてパンでエネルギー補給。なんか体がだるい…

一息ついたら鳩待峠まで戻ります。12時半過ぎに出発。バスが13時40分なのでギリギリになってしまった。
鳩待峠への道は標高差200mを1時間かけて登って行きます。

なんてことない道なんだけど、どうにもペースが上がらない。。。

夏道はほぼ雪の下でテープを辿ればいいのですが、所々にあるスノーブリッジがコワイ!

ひいひい言いながら鳩待峠に到着。

急ぎ売店でバス券を買い、バスに乗り込みます。
13:39…1分前に滑り込みセーフ!!

その後、戸倉で乗換え沼田駅までバスで向かいます。

沼田駅到着後 上越線が来るまで時間があったので、駅前のそば屋さん「松乃屋」でお腹を満たします。おいしいお蕎麦でした♪

その後、再び4時間かけて電車で帰りました~。同じ時間でも車より電車は疲れるわい。。

 

山行はここまでだけど、後日談。
帰った日の夜中、腹痛で起きること数回。朝には38℃を超す発熱。。
病院に行って検査すると、カンピロバクターでしたorz それで調子が悪かったのか。
おそらく初日の夜に食べた鶏肉の過熱が不十分だったかと。

皆さん、加熱は十分に!気を付けて!

 

3.あとがき

初めての雪の尾瀬でのテント泊。
この時期は人が少ないので、静かな夜が過ごせました。
尾瀬ヶ原も空いているし、今度はまた来年の同じ時期に燧ケ岳に登りに行こうかな。

景鶴山は道中が樹林帯なのでイマイチですが、山頂から見る平ヶ岳が素晴らしかった!
結構辛かった思い出がある平ヶ岳だけど、また行きたくなりました(笑)
景鶴山に正規ルートはないので、行かれる方は自己責任で行きましょう!

 

4.装備/持ち物

ウェア

詳細はこちら→雪山装備 ウェア編

種類 持ち物 使用
ソフトシェル パーカ mont-bell ノマドパーカ
ソフトシェル パンツ mont-bell フリーライドパンツ
シャツ 白馬頂上宿舎で購入したシャツ
フリース mont-bell クリマエア ジャケット
アンダーシャツ mont-bell スーパーメリノウール EXP.ハイネックシャツ
アンダータイツ mont-bell ジオラインEXP.タイツ
ダウン mont-bell スペリオダウンパーカ
ダウンパンツ mont-bell スペリオダウンパンツ
グローブ mont-bell OutDry アルパイングローブ
靴下 mont-bell メリノウール アルパイン ハイソックス
スパッツ mont-bell GORE-TEX アルパインスパッツ イージーフィット
バラクラバ mont-bell トレールアクション バラクラバ
ギア/道具/食べ物etc

詳細はこちら→雪山装備 ギア編テント泊装備

種類 持ち物 使用
ザック OSPREY ケストレル48
冬靴 mont-bell アルパインクルーザー3000
アイゼン mont-bell カジタックスLXB-12アイゼン
ピッケル BlackDiamond レイブンウィズグリップ
ストック モンベル アルパインポール
スノーバスケット モンベル スノーバスケット
ワカン EX’PERT OF JAPAN スノーシューズ SN17
サングラス RIVBOS スポーツサングラス
ヘッドライト ジェントス ヘッドライト ヘッドウォーズ
カメラ OLYMPUS OM-D E-M10 ダブルズームキット
スマホ VAIO Phone A
モバイルバッテリー Poweradd Pilot 10000mAh モバイルバッテリー
腕時計 LAD WEATHER 高度計/気圧計/温度計/天気予測 時計
テント mont-bell テント ステラリッジテント 2型
グランドシート mont-bell グラウンドシート ドーム2型
竹ペグ 自作
シュラフ モンベル U.L.スーパースパイラルダウンハガー#3
マット THERMAREST Z Lite Sol Zライト ソル
ツェルト mont-bell ライトツェルト
スコップ 高儀 携帯アルミショベル コンパクト CA-2
ストーブ PRIMUS P-153 ウルトラバーナー
ガス缶 PRIMUS GAS CARTRIDGE ノーマルガス(小)
コッヘル snow peak トレックコンボ SCS-010
ウォーターキャリア エバニュー ウォーターキャリー1.5L
日焼け止め ニベアサン プロテクトウォータージェル
地図 山と高原地図 尾瀬 燧ヶ岳・至仏山・会津駒ヶ岳 (山と高原地図 14)
飲み物 ポカリ1.5L
食べ物 菓子パン4個・キムチ鍋・切り餅・ポカリ粉

最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。


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