赤石岳 & 悪沢岳 (荒川三山) 1日目 ~ 荒川小屋泊 1泊2日 椹島周回ルート ~
2017/04/27
7月の連休に1泊2日で赤石岳と悪沢岳に登って来ました~。
両山は、南アルプスの最深部に位置し標高3,000mを越えます。
山頂に立つためには標高差2,000m以上の道を歩く必要があります。
百名山制覇をいつかは夢見ているのですが、難易度では10本の指に入る山でしょう。
個人的には今年の目標として登頂を目論んでいた山です!
数ヶ月前からメンバーを募り、例年は梅雨の明ける海の日前後を計画していましたが、、、今年は梅雨明けが遅い!
事前の天気予報では初日が雨予報だったのが曇り予報に変わったり、安定しない天候・・・
ルートのきつさからなかなか登りたい人はおらず、この機会を逃すと次に行けるのはいつになるのかわからない!ということで、晴れることを信じて行って来ました!!
「3,000m越えの天空の稜線を歩く旅」
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<コースタイム>
2016/7/17-18
1日目:椹島8:10→赤石小屋12:10→休憩~13:10→赤石岳16:10→荒川小屋17:50
2日目:荒川小屋4:20→荒川中岳5:35→悪沢岳6:50→千枚岳8:15→千枚小屋8:45→休憩~9:20→椹島12:50
日本第6位と7位の標高を誇る悪沢岳と赤石岳。山頂は1.5kmしか離れていないため、稜線伝いに両方を一度に登る人がほとんど。
登山者の多くは椹島を基点にぐるっと周回するルートを取ります。
ここで悩ましいのが、どっち周りで回るのかということと、宿泊場所。
このコースすべてが特殊東海製紙株式会社の社有林となっているため、途中の小屋は全て子会社の特種東海フォレストが運営してます。
写真の緑の部分全てが社有地。静岡のとんがってるところです。ちなみに一番先端は間ノ岳。
椹島までのバスは小屋泊の人でないと乗れません。泊まらない人は5時間かけて林道を歩く必要があり、自転車で行く猛者もいます。
自分達は林道歩きは現実的ではないので、小屋泊を選択。
そして帰りの終バスが14:00発と早い!そのためコースタイム20時間のルートを2泊で歩く人が大多数。
ですが、調べてみると1泊で歩く人もちらほら・・・
歩いてみないと何とも言えないので、自分達は予備日をつけて1泊2日目標で歩くこととしました。
今回歩いたのは椹島からぐるっと時計周りに周回するルート。中間地点の荒川小屋で泊まるのですが、若干コースタイムが短めの時計周りを選択しました。
今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 塩見・赤石・聖岳 (登山地図 | マップル)
前置きが長くなりましたが、まずは1日目の記録からー。
1日目
新松田駅に前日の20時に待ち合わせ。渡辺さん、車出していただきありがとうございます!
東名→新東名と乗り継ぎ、新静岡ICで降ります。ICからは県道27号→60号と進み、2時間ほどで畑薙ダム臨時駐車場に到着。
林道がとにかく長かった・・・途中 携帯の電波もGPSもつながらなくなるので、道は事前に確認しておくことをオススメします。
コンビニも途中にないので、IC降りた所にあるローソンで済ませちゃいましょう!
畑薙ダムの臨時駐車場に着いたのが、1時半。6時まで仮眠zzz
駐車場は7割ほど埋まっていました。天気はイマイチなのに、皆さん物好きですねw
始発バスは7:30ですが、この日は7時前に臨時バスが出ていました。林道のゲートが開くのが7時みたいです。
バス乗車時に宿泊予定場所を告げて3,000円を支払い、施設利用券を貰います。これを小屋で提示すると宿泊代が3,000円引きに。
小屋泊と割り切ってしまえば、タダでバスに乗れるとも言えます!
未舗装道路を走ること1時間、椹島に到着。
一般車両通行止めの道の先にあるとは思えないほど、きれいな施設が建ち並んでいました。公衆トイレが温便座でビックリ。めっちゃきれいでした。コインロッカーもありました。
ここに一泊して登る人も多いみたいです。お風呂つきだとか・・・体調万全で登りたい道ですもんね。
敷地内には製紙会社の創業者 大倉喜八郎さんの紹介文が書かれてました。
88歳で赤石岳に登ったのか・・・やるな。
さて、準備をしたら登山口へ向かいます。
初日は椹島から赤石岳まで直登し、その後 宿泊場所の荒川小屋まで向かうルート。
赤石岳山頂までは標高差2,100m。自分史上最大の高低差です。。10時間越えのコースタイムなので、覚悟して登ります!
バスで来た道を少し戻るとあるこの階段が登山口。さぁここから長い登りが始まります!
まずは、標高2,600mにある赤石小屋を目指します。
この道が辛いのは写真のように展望が利かないところ。標高2,700mぐらいまでは樹林帯なんです。南アルプスは森林限界が高いorz
写真に写っている金沢からいらしたご夫婦とは、この後 抜きつ抜かれつしながら 度々お会いすることになります。 そして椹島⇔赤石小屋間の道(大倉尾根)は傾斜が厳しい。足を水平に置けるところが少なく、疲れます。
反対側の千枚小屋側の道のほうが緩やかです。けれども目指す荒川小屋までの時間はこちらのほうが短いんですよね。
なのでこっちを登りに使うことにしました。
いま気付いたんですが、製紙会社創業者の大倉さんが登ったから大倉尾根って言うんですね。
赤石小屋までは標高差300mおきに樹の看板がかけられています。
次の看板が早く出てこないかと思いながら、辛抱強く歩きます。
ギンリョウソウぐらいしか見るものがなく、見つけ次第 休憩がてら写真を撮る始末。
そのぐらい辛い道です。行かれる方は心して!
シャクジョウソウもいました。もっとキレイな花が見たい・・・こういう道こそ山友さんがいてくれてよかったなと感じます。1人でこの道を黙々と登るのは辛すぎる!帰ってしまうかもw
樺段で赤石小屋までちょうど半分。看板が付いていますが、ここただの森の中の平地です!途中で景色が見えるとかイベントが欲しい!
といっても、ただの岩が多い道なだけで、きつくはなかったです。ちょっと拍子抜け。すぐに終わります。
時間的にはだいぶかかっていますが、ブログに載せることがないので、もう赤石小屋に到着~(笑)
4時間黙々と登ってきましたよ。
見ての通りガスガス。。下界は晴れ間が覗いていたのですが、標高2,500m以上は雲の中。
小屋から赤石岳が見えるそうなんですが、この日は当然見えない!雨も降ってくるし・・・泣きそうです。
ひとまず、小屋の中で休憩させてもらい お昼ごはんを食べます。
小屋の中の写真を見ていると、創業者 大倉さんが登山している写真が展示されてました。
登山というより、籠に乗って担がれてるんですよね笑
自分の所有する場所で一番高いところに登りたいということで、大倉尾根を切り開き、総勢200名で登ったそうな。お風呂も持参とか。大名登山ですねー。
・・・あれ、赤石岳より悪沢岳のほうが高いし、間ノ岳が一番高いとこじゃね?と思いましたが、黙っておきます。彼のおかげでこの大倉尾根ルートがあるんですからね。
さて、小屋で水(無料)を汲んだら先に進みます!
ガスガスの森・・・6月に登った恵那山を思い出します。傾斜は若干緩やかになります。
ここから先、高山植物達が姿を見せてくれます。風景がダメな時は、花を探して歩くに限る!
などなど見ているといつのまにか富士見平に到着。・・・当然、何も見えませんよ!!
ささっと先に進みます。
ここから先、こんな感じの工作物をいくつも越えながらトラバースして進みます。しばらくは登ったり降りたりを繰り返します。
ここら先も高山植物をたくさん目にすることができます。
赤石小屋から歩いて1時間ちょい。沢が見えてきました。
ここから沢沿いを上がっていきます。自分はこのあたりで完全にバテました・・・コースタイムで登っていくのが精一杯に・・・
一緒に登る山友さんに休むな早く登れと、ストックで突っつかれる始末orz
そんな時は花を撮っているフリしながら、休み休み登ります笑
南アルプスは甲斐駒ケ岳や仙丈ケ岳や北岳など 秋にしか登ったことがなかったのですが、花が多いんですね。7月の南アルプスもいい!
沢を登りつめると水場に到着。沢水なので、この日は雨が混じっていて飲める感じではなかったです。
ここで小休止。なんでこんなに疲れるんだ?ってぐらいヘコヘコでした。高山に弱いのかな・・・やたらと息が切れます。
ここから稜線まで最後の登りになります。ガレた坂を登っていきます。
赤石小屋から2時間半で稜線に出ました。ここは赤石岳と荒川小屋との分岐になっているので、荷物をデポして赤石岳までピストンします。
ここまで来ればほとんど登りは終わりです!
稜線は風が強く、霧雨が吹きつけるのでレインウェアを着ます。
基本、雨予報の時は山に登らないのでレインウェアは安価なものを使っています笑 これで十分です!
(モンベル)mont-bell ハイドロブリーズ レインウエア
分岐から15分ほど歩くと・・・ついについに山頂に到着!!日本第7位の頂です!
うーん、ガッスガス笑 若干墓石に見えるぞ。
展望はないですが、達成感はハンパない!何よりももう登らなくていいと思うと、安堵感で一杯(笑)
自分史上 最も疲れた登りでしたよ・・・
山友さんは登り足りないとか言ってましたが、わけわからん!!
山頂には一等三角点があります。一番高い場所にある一等三角点だそうです。
ガスだけでなく風も強く、立ち止まっていると寒いので、すぐに戻ります。山頂で景色を堪能したかったorz
すでに時刻は16時過ぎ。急いで荒川小屋まで進みます。
ザックをピックアップしたらお隣のピーク小赤石岳へ。標高3,081mあるのですが、赤石岳の一部と見なされるため標高ランキングには入れてもらえないかわいそうなやつです。北岳と間ノ岳の間にある中白根山と同じですな。
ここから先、荒川小屋まではずっと下り道です。下りの足は十分に残っているので、巻いて進みます笑
登りが苦手なのかなぁ。小赤石岳からジグザグに降りていきます。
ケルンが見えてくれば大聖寺平です。荒川小屋までは残り30分ほど。もう一息!
先に進むと、ガスの中から誰か来るなと思いきや、金沢のご夫婦が引き帰してきました。
しばらく歩いたものの小屋が見つからず、不安になって引き返してきたそうです。
道は合っているはずなので、一緒に進みます。山慣れた感じのご夫婦でカッコいいです。自分もああなりたいっす。
進むとありました!18時前になってしまいましたが、荒川小屋に到着~。
バスの半券を見せて、差額の素泊り代3,000円を支払います。
なんと4人で9人部屋の2階を使わせていただきました。広々快適!!
(だいぶ散らかった写真でスミマセン・・・)
この日は食堂で自炊の夕飯を食べて20時過ぎに就寝~。
かなり疲れていたので、ぐっすり眠ることができました。疲れすぎてテント場や夕飯の写真を撮り忘れたぐらい。
翌日の天気予報は快晴とのことですが、果たしてどうなることやら・・・
記事が長くなったので、1日目で記事を分けます。
先に言っちゃいますが、この日の天気が嘘みたいに翌日はどピーカンでした♪
稜線からの写真も期待しておいてください!!
※トップの写真は翌日に撮ったもので、初日のではないです。ゴメンナサイ。
2日目に続く・・・
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