雪山装備 ウェア編 ~ 冬山装備 山道具 ~
2018/01/14
雪山装備ギア編に続き、ウェアについて書いていきます。
一言に雪山と言っても、標高・風の強さ・気温などによって体感温度は全く異なってきます。
同じ山でも数時間違えば、天候は急に変わったりします。
夏なら多少寒くても耐えられますが、雪山ではそうもいきません。
なので防寒対策は万全にする必要があります! 持って行きすぎがちょうどいいぐらい。
簡単にですが、自分の装備を紹介しまーす。
冬山における基本のレイヤリングについて、簡単に説明します。適当に暖かさそうな服を着ればいいってもんじゃありません(笑)
大まかに分類すると、体に近い順にインナー・ミドルウェア・アウターです。
インナーは、体から発生した汗を素早く吸い水蒸気として放出することが求められます。また保温効果も必須。
ミドルウェアは、体温で暖められた空気を保持し、保温します。一般的にはフリース素材が用いられます。
アウターは外からの風を遮断し、フリースやインナーが保つ暖かい空気が逃げないようにします。
歩いていると氷点下の気温でも汗をかくのが雪山登山。汗をかくと途端に冷えるため、汗をかかないようなレイヤリングが求められます。
それでは、ひとつずつウェアについて説明していきます!
1.アウター ハードシェル
氷点下10度以上の暴風などから、体温で温まった空気を守るハードシェル。
レインウェアで代用する方も多いですが、最も大きな違いは耐久性と防風性。
雪山ではアイゼンやピッケルなどの鋭利な金属ギアを持ち歩きます。仮にも穴が開いてしまうと、そこから冷たい空気が流入し命に関わります。そのため、耐久性が必要となります。だから、ハードシェルの生地は固いんです。
また風が通りにくいジッパー使っていたり、防風性能はレインウェアより高いです。
樹林帯など風が弱い場合はレインウェアで大丈夫かもしれませんが、ふきっさらしは厳しいかも…
また歩いていると雪山でも暑くなるので、ピットジップは必須!
脇の下を開けて、冷たい空気と換気します。冬山なのでグローブしながらファスナーが開けられないとNGです。
自分が使っている雪山用アウタージャケットはこちら。
mont-bell ドロワット®パーカ
保温材が入っており、普通のハードシェルよりも暖かいです。
また、表面の生地がアンチグリースナイロンという滑り止め機能が付いたものが使われていて、雪が付きにくく、滑落した際も滑りにくいです。滑落したことがないので性能のほどはわかりませんが…雪は付きにくいです!
パンツはこちら。
mont-bell アルパインパンツ
内側の裾にエッジガードがついており、アイゼンでひっかけても破れないよう、強い生地で強化されています。
また横面がばっくりファスナーで開き、靴を脱がなくてもトイレで用を済ますことができます。ベンチレーション替わりにもなります。
2.インナー アンダーウェア
インナーに求められるのは保温性能に加え、速乾性。
体が濡れると一気に冷えるので、インナーはいいやつを買いましょう!
自分が使っているアンダーシャツはこれ↓
mont-bell スーパーメリノウール EXP.ハイネックシャツ
モンベルの中で一番厚手の製品です。気温が一桁台の初冬に切ると暑いぐらい。
厳冬期でも風がない‐15℃ぐらいだったら、登りの行動中はこれとアウターで十分暖かいです。
夏場の3,000m級のテント泊(大天荘など)でも着ています。
タイツはこちらを使っています↓
mont-bell ジオラインEXP.タイツ
自分は太ももが太いもんで、内股が擦れて穴が開いてしまった…
代えが欲しい今日この頃。
「初冬の天狗岳」
3.ミドル フリース(中間着)
体から発する熱で温まった空気を保持するのが中間着。自分はフリースを利用してます。
通気性が高いので、風を通さないシェルの下に着ます。
運動量の大きい登りでは着なくても、下りで着たりしてます。
使用してるのはこちら↓
mont-bell クリマエア ジャケット Men’s
サムホールがついていて、手の甲まで暖かいです。
「モッフモフの北横岳」
4.ダウン
雪山は歩いている間は暑いですが、止まると猛烈に寒い!
休憩中にあると助かるのダウンウェア。ダウンは軽く、小さく圧縮して持ち運びできるので、ザックに忍ばしておくと便利。
自分が持っているのは1万ちょいの安価なものですが、夏の3,000m級の高山や秋山にも持って行ったり使用頻度は高いです。
テント泊する時はダウンパンツがオススメ。ハードシェルだと寝にくいのでね。
あったかくて楽なので家でも着たいぐらいです(笑)
「厳冬期の金峰山」
5.手袋 グローブ
夏は手袋をしない自分ですが、冬はさすがにします。体の先っぽが一番冷えますからね。
ウェアと一緒で、風を遮断すること、濡れないこと、保温することが求められます。
二層になってるものが多いですかね。
外側のグローブで風と水を防ぎ、内側のグローブで保温をするタイプです。
自分が使っているのはこちら↓
冬用グローブはゴワゴワして指が動かしにくいものが多いですが、このグローブは比較的動かしやすいです。
つけたままカメラ撮影をしています。
コードを引っ張るだけで裾が閉まるので、手がかじかんでいても扱いやすいです。
夏山用で雪山に行くと、凍傷になりかけますので、ちゃんと準備しましょう。
グローブは死活問題なので予備も必須!
自分は予備用に1,000円ちょっとで買えるテムレスを持って行ってます。
冬山に行くと結構な割合で見かけますね。何といっても安さが魅力。
冷凍庫とか冬の工事現場で使う用のグローブですが、風がなければマイナス10度ぐらいまでは十分な保温力を持ってます。
メーカーさんは山で使われてるって知ってるんですかね?!
躊躇なく買い換えられるので、こっちのほうが使用頻度が高い時もあります。
「初冬の木曽駒ケ岳」
6.靴下
足先を保護する靴下。雪山では厚手のものがオススメ。
ひざ下まである靴下がいいです。
自分が使ってるのはこちら↓
mont-bell メリノウール アルパイン ハイソックス
「初冬の赤岳」
7.スパッツ
スパッツと言っても、タイツのことではなく、足首からひざ下まで覆うものです。
雪山では膝まで埋まることはよくあるので、靴の中に雪が入らないようにスパッツを着用します。
個人的にはチャックタイプよりもベルクロタイプがオススメ。着脱が楽です。
蒸れないようにゴアのものを使いましょう。
自分が使っているのはこちら↓
mont-bell GORE-TEX アルパインスパッツ イージーフィット
山に入ってからつけるのは面倒なので、雪が多そうだったら出発時点で着けちゃいます。
「初冬の蓼科山」
8.バラクラバ・キャップ
手足と同じように、風が強かったり寒いと体の末端部分である鼻や耳も相当に冷えて痛くなります。
そこで顔全体を覆うバラクラバで防護します。
銀行強盗みたいなやつですね。自分はこれを使っています。よく耳が痛くなるので…
鼻に樹脂製の芯が入っていて、隙間なく被ることができます。
また、目から下の部分だけ下げたり、頭部分だけ出したり、首より上 顔全体を出したり、天候に合わせて着用スタイルを変えられるので使い勝手がいいです。
風が弱い時はキャップでもOK。耳が隠れる深いタイプがいいです。
自分が使っているのはこれ↓
まとめ
最後に一覧で自分の装備を載せておきます。
ハードシェル | mont-bell ドロワットパーカ | 2.9万円 |
ハードシェル ズボン | mont-bell アルパインパンツ | 3.1万円 |
アンダーシャツ | mont-bell スーパーメリノウール EXP.ハイネックシャツ | 0.7万円 |
タイツ | mont-bell ジオラインEXP.タイツ | 0.5万円 |
フリース | mont-bell クリマエア ジャケット | 0.9万円 |
ダウン | mont-bell スペリオダウンパーカ | 1.1万円 |
ダウン | mont-bell スペリオダウンパンツ | 1.3万円 |
グローブ | mont-bell OutDry アルパイングローブ | 1.2万円 |
靴下 | mont-bell メリノウール アルパイン ハイソックス | 0.3万円 |
スパッツ | mont-bell GORE-TEX アルパインスパッツ イージーフィット | 0.4万円 |
バラクラバ | mont‐bell スーパーメリノウール バラクラバ | 0.4万円 |
値段は自分が買った時の価格です。こう並べてみると、全部モンベルですねw 回し者じゃないですよ!
だって安くて機能十分だから… あとモンベルの製品は説明がわかりやすい。
そんなモンベルで揃えても総額12.8万円。ハードシェルが半分を占めてますね。
これにプラスしてギア代8.2万円。全部で21.0万円。。。
ダウンは夏の高山では使うし、冬用インナーは夏の高山のテント泊でも使ってるし、買って損なものはいまのところないかな。
スノボでも使っていますw
結構な額を投資していますが、それ以上の感動を与えてくれるのが雪山です!
といっても、夏山より危険は多く、ルートを見極める力などが必要になりますので、あしからず。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。
「乗鞍岳から見る穂高連峰」
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