乗鞍岳 厳冬期 ~ Mt.乗鞍スノーリゾート ピストン 日帰り 雪山登山 ~
2017/04/27
2017年、新年1発目の登山は乗鞍岳に行ってきました~。
去年末に計画したものの悪天候で流れてしまった乗鞍岳。(その時は代わりに天狗岳に行きました)
この3連休も上高地で雪上テント泊を計画していたのですが、中日だけ天気が悪い・・・
代替日帰りの山として乗鞍岳を提案、みんな冬は登った事がなかったので今回の山行と相成りました。
みんなが登りたい共通の山が見つかってよかったよ・・・
乗鞍岳は、4年前の夏に登った事があります。冬以外はバスで標高2,702mまで上がれてしまうので、3,000m峰の中で最も容易に登れる山です。
自分が行った時は、登頂はしたもののガスガスだったので、どんな山だったのか何も覚えていないです。ただ歩いて山頂に着いた思い出しかない(笑)
4年前のリベンジを果たしに、いざ頂へ!
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<コースタイム>
2017/1/7
ツアーコース入口9:30→位ヶ原山荘分岐10:55→肩の小屋13:00→剣ヶ峰 山頂14:00→休憩~14:30→位ヶ原山荘分岐15:30→ツアーコース入口16:15→スキー場入口17:00
1.ルート
夏場はバスで畳平まで行ける乗鞍岳。冬季は下から歩く必要があります。
冬はMt乗鞍スノーリゾート経由で登る人がほとんど。自分達も文明の利器を存分に使わせてもらい、リフトトップから登ることにしました。
リフトトップから上には、スキー場のコースではないですが通称「ツアーコース」と呼ばれるスキーで滑れるルートが樹林帯に設けられてます。そのためバックカントリーの人が沢山。
自分たちもこのルートを伝い、稜線の肩の小屋まで上がり、そこから乗鞍岳最高峰 剣ヶ峰を目指しました。
冬は多くの人が歩くルートですが、登山地図には載ってません。歩き慣れた人なら、往復7時間ぐらいです。
山頂まで標高差1,000m、下りはリフトに乗れないので標高差1,400m。
個人的には日帰りだとこのぐらいが限度かなぁと思います。標高が高いので、息が切れますしね。
今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 乗鞍高原 (登山地図 | マップル)
2.山行記録
前日に高尾駅で集合し、中央道の諏訪湖SAで車中泊zzz
朝方は氷点下まで下がっていたらしいですが、冬用寝袋を被ってたら爆睡でした(笑)
リフトが動き出すのが8:30頃なので、8時ぐらいにスキー場駐車場に到着。
早速準備をします。駐車場のトイレはあったか便座でした。(山友さん的には便座が温かいかはかなり重要らしい…)
駐車場からは早速今日の目的地 剣ヶ峰が見えます。真ん中の一番高い山です。なかなか遠いぞ。。
リフト券を購入して、ゲレンデへ。
今回は自分史上最高人数7名で山頂を目指します。(内3名はカメラ好き!)
駐車場は1本目のリフトの中ほどの高さにあるので、1本目は乗らずに歩くことにしました。
なので1人2本分のチケットを購入~。12枚つづりの回数券があったので、若干お安くなりました。1本目のリフトは緩やかで短いので、歩いてもすぐです。
2本目のリフトへ向かう途中で、バックカントリーの団体さんと遭遇。
続いて3本目へ。3本目は上級者コースを上がっていきます。帰りはここを歩いて降りるのかぁ…急だなー。
9時過ぎにリフトトップに到着~。早速、中央アルプスと南アルプスが見えてます!
こちらがツアーコース。非公式ながら、がっつりコースが切り開かれています。ご覧の通りバックカントリーの人が多いです。スキー:スノボ:登山=6:2:2 ぐらいでした。
ここまでバックカントリーの割合が多い山は初めてかも。
出発前に地図を要チェック!(渡辺さん、写真お借りしました)
地図には載ってないルートなので、チェックポイントを頭に入れておきます。
スキー場の管轄外のルートなので、警告の看板が立てられてました。1日当たりと思いきや、1時間当たり…
アイゼンを装着したら出発!
最初の坂がなかなか急で、最初から疲れる!スキー履いてても急坂登れるんですね~。スノーシューを履いている山友さん達は、リフターがあって楽そうでした。
自分はワカンを初めて持ってきたんですが、それほどフカフカではなく使わなかったです。
しばらくは樹林の間を登っていきます。
風が強いことが多い乗鞍岳ですが、今日は山頂を見る限り雲も雪煙もなく、いいコンディションっぽい!
景色があまり変わらないのでちょっと飽きます…
赤いプレートが所々あります。6番まであったかな?
バックカントリーで有名なルートですが、結構凹凸が多く滑るのが難しそう。
1時間半弱で位ヶ原山荘との分岐に到着。ここで少し休憩。パンでエネルギー補給ー。
冬山は止まると寒いので、なかなか休憩しようという気になれない…
ここから先は樹が疎になり、徐々に風が出てきました。風紋がキレイです。
樹林帯を抜けると剣ヶ峰が眼前に!なだらかな姿をしてます。
ピーク右側から朝日岳・蚕玉岳・剣ヶ峰。剣ヶ峰に直登したいところですが、傾斜が急なので朝日岳と蚕玉岳の間で稜線に上がり、剣ヶ峰に向かいます。
まずは摩利支天岳(右)と朝日岳の間の鞍部、肩ノ小屋へ向かいます。
この辺りから風が強くなり、雪質がカリカリになってきます。トレースを外すとズボッと行くので歩きにくい。
こういう場所はスキーを履いてる方が楽なんでしょうね~。
北側を見ると…穂高や常念岳が姿を現しました。もう少し登ると一望することができるので、後ほどのお楽しみに。
肩の小屋口を通過~。写真の小屋はトイレ。冬場は使えません。
ご覧の通り目印になるものが少ないので、ガスると迷いやすいみたいです。
ここからは断続的に強風が吹きつけてきます。サングラスの間から風が入り、顔が痛い…今回カメラ趣味の方が3名いたので、↑こんな感じで写真を撮ってもらえてありがたい!
先頭を歩いててよかった(笑)
摩利支天岳を見上げるとレーダーが見えます。いまでも観測所として使われているそう。
風に逆らいながら歩き、ようやく肩の小屋に到着。建物の陰で風を除けつつパンを食べます。さらっと書いてますが、すでに時刻は13時。山頂までのコースタイムが1時間なので、駐車場が閉まる17時までに帰ることを考えると微妙…
とりあえず14時になるまで進むことに。
バックカントリーの方々は肩の小屋前から滑る人が多かったです。
この先さらに風が強そうなので、今回初めて持ってきたフリースを着こみます。
ハードウェアの下に着るとめちゃ温かい! もっと早く買えばよかったです。
mont-bell(モンベル) クリマエアジャケット Men’s
肩の小屋からは朝日岳をトラバースして蚕玉岳の手前の稜線に上がります。
常に西側から風が吹き付けてきます。でも太陽に照らされて輝く雪原が美しい。
青空に浮かぶ月をバックに撮ってもらいました。(タケちゃん写真お借りしましたー)
蚕玉岳に近づくと、雪が舞い幻想的な雰囲気。雪山は夏にはない色々な表情を見せてくれます。
稜線に近づくと一段と傾斜が急に。標高が3,000m近いので息が切れる。。休み休み登ります。
喘ぎながら、ようやく稜線に到着~。しんどかったけど、そこから見える景色は大絶景!!
雪をまとった穂高が重厚感ある姿を見せてくれました。あー何時間もかけて歩いてきたかいがあるってもんです。これだから登山はやめられない!!キャプション入りでどうぞ。手前に焼岳、そこから延びる稜線上に西穂高岳。その奥には、前穂高~奥穂高~槍ヶ岳が屏風のように聳え立ちます。
槍の穂先だけ黒ずんで見えました。風が強くて急だから雪がつかないんでしょうね~。
さらに右奥には常念岳~蝶ヶ岳の稜線。歩きたい稜線が多すぎる!
初めてこんな間近で雪化粧をした北アルプスの山々を見ました。美しいけど、あそこに足を踏み入れることはないだろうなぁ。
槍ヶ岳の西には双六岳や黒部五郎岳など。未踏の地域なので、どれがどの山かわからない…あー行きたいなぁ。
しばし北アルプスに見とれた後、山頂を目指します。ここまで来ればあとわずか。
まずは蚕玉岳へ向かいます。
肩の小屋から50分で蚕玉岳に到着。目の前に見えるのが、最高峰の剣ヶ峰。止まらずに進みます。
登り始めて4時間半、剣ヶ峰 登頂!! 後ろに見えるのは御嶽山。近いですね~。
周りに剣ヶ峰以上に高い山はなく、360度の展望が得られます!
南東方向に見えるのは南アルプス。雪の仙丈ケ岳に行ってみたいんですよね。
南アルプスの手前には中央アルプス。12月に行った木曽駒ケ岳もばっちり見えます。
東方向には八ヶ岳が一望できます。蓼科山・北横岳・天狗岳は冬山としておすすめ!
西側に見えるのは白山。意外と近く感じます。あそこもテント泊で行きたいなぁ。
山頂にはお社があります。前来た時はガスと風が凄く、このお社だけ記憶に残ってます。展望はゼロだった…
あまりゆっくりしていられる時間もなく、写真を撮ったら下山します。
朝日岳手前まで稜線を戻り、降りていきます。稜線から見る穂高がほんとに綺麗でした。冬の穂高に惹かれる人が多いのも納得。
(タケさん写真お借りしました~)
下り始めて振り返ると、虹が見えました。雪煙に映ってたのかな?なんていう現象だろう??神々しかったです。やはり山は晴れた日に限りますな!
帰りは、所々ヒップソリで滑って降りました。バックカントリーコースなので、ほど良い傾斜で滑りやすかったw
下りはリフトに乗れないのでゲレンデをひたすら歩くのがちと辛かった…
惰性で歩いてピッタリ17時に下山完了~。登り4時間半、下り2時間半でした。雪山は圧倒的に下りが早い。
その後、スキー場近くの「湯けむり館」で汗を流しました。
乳白色で硫黄の匂いがするいいお湯でした~。思ってたよりもいい湯でまた寄りたい温泉です(笑)
夕食は温泉併設のレストランでパスタをいただきました。これまた予想以上に美味しかったです。
そして、帰りの中央道は渋滞なく、海老名までさっと帰ることができました~。
3.あとがき
去年末に断念した乗鞍岳。無事に天気がいい日に登れてよかったです。
標高差もですが、歩く距離が長いのでなかなか疲れました~。
何となく冬季は残雪期に登る山かなと思ってたんですが、1月でも沢山の人が登ってました。
バックカントリーの人は山頂まで登らないですが、初めて行く人は是非山頂まで行って北アルプスを眺めてほしいです!
今度は冬の焼岳から穂高を眺めてみたい!
4.装備/持ち物
ウェア
詳細はこちら→雪山装備 ウェア編
種類 | 持ち物 | 使用 |
ハードシェル ジャケット | mont-bell ドロワットパーカ | 〇 |
ハードシェル パンツ | mont-bell アルパインパンツ | 〇 |
フリース | mont-bell クリマエア ジャケット | 〇 |
アンダーシャツ | mont-bell スーパーメリノウール EXP.ハイネックシャツ | 〇 |
アンダータイツ | mont-bell ジオラインEXP.タイツ | 〇 |
ダウン | mont-bell スペリオダウンパーカ | |
グローブ | mont-bell OutDry アルパイングローブ | 〇 |
靴下 | mont-bell メリノウール アルパイン ハイソックス | 〇 |
スパッツ | mont-bell GORE-TEX アルパインスパッツ イージーフィット | 〇 |
バラクラバ | mont-bell トレールアクション バラクラバ | 〇 |
ギア/道具/食べ物etc
詳細はこちら→雪山装備 ギア編
種類 | 持ち物 | 使用 |
ザック | OSPREY ケストレル48 | 〇 |
冬靴 | mont-bell アルパインクルーザー3000 | 〇 |
アイゼン | mont-bell カジタックスLXB-12アイゼン | 〇 |
ピッケル | ブラックダイヤモンド レイブン ウィズグリップ | 〇 |
ワカン | EX’PERT OF JAPAN スノーシューズ SN17 | |
ヒップソリ | カイザー ヒップ ソリ グリーン | 〇 |
サングラス | OGK KABUTO Binato-5 | 〇 |
ヘルメット | ブラックダイヤモンド ハーフドーム | 〇 |
ヘッドライト | ジェントス ヘッドライト ヘッドウォーズ | |
カメラ | OLYMPUS OM-D E-M10 ダブルズームキット | 〇 |
スマホ | Xperia GX SO-04D | 〇 |
モバイルバッテリー | Poweradd Pilot 10000mAh モバイルバッテリー | 〇 |
腕時計 | LAD WEATHER 高度計/気圧計/温度計/天気予測 時計 | 〇 |
日焼け止め | ニベアサン プロテクトウォータージェル | 〇 |
地図 | 山と高原地図 乗鞍高原 (登山地図 | マップル) | 〇 |
ツェルト | mont-bell ライトツェルト | |
飲み物 | ポンジュース1L・ソルティライチ500ml | 〇 |
食べ物 | 菓子パン4個 | 〇 |
最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。
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