雪山装備 ギア編 ~ 冬山装備 山道具 ~
2018/02/04
これまで冬になると登山を辞めていましたが、昨シーズン(2016年1月)雪山デビューしました!
寒いのはつらい雪山ですが、そこには想像を絶する景色が待っています。
自分は夏山より冬山のほうが好きかも(笑) あの静けさと寒さで張り詰めた空気が好きです。
ネックなのは装備を揃えるのにお金がかかること…
そもそも何が必要なのかもわからない… 自分は2年かけて揃えました(笑)
ということで、今回は夏山装備がある前提で、日帰り雪山登山に行くのに追加で必要な装備について紹介していきます。
まずはギア編から~。ウェア編はこちら。
夏では見られない、静寂と白銀の世界が待ってますよ!!
「積雪期の会津駒ケ岳」
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1.冬靴
気温が高い山や足を突っ込むほどではない雪の量であれば夏靴でも大丈夫かもしれません。
ですが、足は体の中で手の次に冷える箇所なので、雪山に行くのなら保温材入りの冬靴を推奨します。
正直冬靴は重く歩きにくいですが、最優先すべきは保温性なので慣れましょうw
冬靴に求められる条件として、足を濡らすわけにはいかないのでゴアであることは必須。
またアイゼンをつけるためのコバがあったほうが絶対にいいです。
コバがない靴の場合、アイゼンを紐で装着しますが、マイナスの環境下で分厚いグローブをつけて装着するのは至難の業。
自分が使用しているのはこちら↓
montbell アルパインクルーザー3000
同じ系列のアルパインクルーザー2000を夏山で使っていて、足型が合うのでこれにしました。
アウトレットで買ったので税込み3.5万円ぐらい。
2月の谷川岳に登った時、山友さんは夏靴にベルト式のアイゼンをつけて、靴下二枚履き+ホッカイロでも指先の感覚がなくなり痛がってました。この冬靴を履いていた自分はまったくなんともなかったです。
冬靴買っといてよかった・・・高いけど・・・
「厳冬期の那須岳」
2.アイゼン
がっつり雪山に行くのなら前歯があるアイゼンが必須。
傾斜が急な上り坂は、前詰めを雪に蹴り込んで足場を確保します。
歯の数が多いほど安定性は増すので、男性なら12本歯が一般的。
靴のサイズが小さいと10本歯アイゼンになります。
それと装着方法によって種類が分かれます。
ベルト式(ストラップ紐)・セミワンタッチ・ワンタッチの3つ。
ストラップで装着するアイゼンはワンタッチ系と比べると装着に時間がかかります。
うまく締めれないと緩んでグラつく。。なのでオススメしないです。
逆にセミワンタッチ・ワンタッチはベルト式に比べれば圧倒的に装着が早い!コバに固定するのでグラつくこともないです。
装着の手間はセミワンタッチもワンタッチも余り代わりません。
モンベルの場合は、どちらもストラップを1本バックルに通すだけで手間は同じ。
自分はモンベルの冬靴だったので、同じメーカーのセミワンタッチを使ってます。値段がセミのほうが安かったので。
使っているのはこちら↓
mont-bell カジタックスLXB-12アイゼン
アイゼンによって靴と合う合わないがあるため、買うときは必ずお店に靴を持って行って合わせてみましょう!
アイゼンと合わせて買ったのがこちらのケース。
mont‐bell クランポンケース L
裸で運ぶわけにいかないので、ケースは必須です。
そしてアイゼンを使い続けていると刃先が丸まってきます。
こんなヤスリを使って研いでいきます。自分はアイゼンを買ってから3シーズン目で初めて研ぎました。
グリップ力がだいぶ違います。
また、アイゼンを履いて歩いていると雪が薄い所や岩場では歯が当たり歩きづらいです。
そんな12本歯を履くまでもない所ではチェーンスパイクが便利です。
ツボ足だと滑る凍った道でも、これがあれば安心!着脱が楽だし軽いので、冬は毎回持って行ってます。
「蓼科山でアイゼン初卸し」
3.ピッケル
冬山は雪で滑るため滑落の危険が増します。また傾斜が急な登りでは、雪でズルズルと滑り上りづらい場所も出てきます。なので雪山はピッケルが必須です。
滑落した時のお守り代わりですね。それよりも滑落しない歩き方を身に着けることが最優先です!
また、急斜面を登る時には、雪に突き刺して支柱として体重をかけるのにも使います。
自分が使っているのはコチラ↓
ブラックダイヤモンド(BlackDiamond) レイブン ウィズグリップ
500gの重量物を指に挟んで歩くので、持ちやすさが重要です。
このピッケルはシャフトとヘッドのつなぎ目がくびれていて、持ちやすい!
持ちやすさが決め手で選びました。
それと、山でピッケルを離してしまうと滑っていてしまうので、腕にかけるリーシュ付きのピッケルにしました。
長さは、ピッケルを持って腕をおろした状態で、シャフトの先がくるぶしに届く長さが一般的。
お店で試してから買いましょう!
「マイピッケルと武尊山」
4.ストック
危険箇所や急登がない雪山ではピッケルは出番がなく、あると便利なのがストックです。
ストックでバランスを確保しながらだと歩きやすいです。
普通のストックだと雪の中にズボズボ刺さってしまい使いづらいですが、スノーバスケットをつけると雪中まで刺さらずに使えます。
ストックごとにこんな感じのスノーバスケットが売っているので、通常のバスケットと交換して使います。
自分は普段からストックを使わないので、スノーバスケット持ってますが使ったことないです。。使ってみようかな。
「吹雪の谷川岳」この写真だとみんな使ってますね(笑)
5.サングラス/ゴーグル
夏山と比べ、雪からの照り返しがあるため裸眼だと雪山は相当まぶしいです。なのでサングラスかゴーグルは必須!
当初不要と思っていましたが、実際着けてみると眼の疲労度が段違い。いまでは必ず着けて歩きます。
遮光できればいいので、安いものでも十分と思います。自分は自転車用のサングラスを持っていたので、登山にも流用してます。
こちら↓
OGK KABUTO(オージーケーカブト) Binato-5
グラスの上部に穴が空いていて、自転車に乗っていると適度に風が流れるため曇りにくいんです。って登山には不要な機能ですがw
一方ゴーグルは風が強い雪山で効果を発揮します。2月の谷川岳はバラクラバを装着してても、眼の周りが寒さで痛かったです。そんな時にゴーグルがあると重宝します。(自分は持ってないです・・・欲しい・・・よく山に落し物が落ちてるんですよね・・・持って帰りた(ry)
こんなスキー用のゴーグルでOK ですよ。
DABADA(ダバダ) スノーゴーグル 専用ハードケース付 くもり止め加工 UVカット
「会津駒ケ岳のスノーモンスター達」裸眼でこの晴天はきついですよー。
6.スノーシュー/ワカン
雪が降った翌日などに踏み固められていないモフモフの雪の上を歩くと、膝下まで埋まることは多々あります。そうなると、スピードが出ずまったく進みません!
そんな時に履くのが、スノーシューとワカン。どちらも浮力を得るために履きますが、値段差がかなりあります。
簡単に比較するとこんな感じ↓
スノーシュー | ワカン | |
構成 | 金属パイプ+プラスチック | 金属パイプ |
値段 | 2万円以上 | 1万円ぐらい |
脱着のしやすさ | ベルト式 簡単 | 紐で縛る ちと手間 |
浮力 | 大きい | 小さい |
グリップ力 | 大きい | 小さい アイゼンと併用で大きい |
大きさ&重さ | 大きく重い | 小さく軽い |
ワカンはただの金属のパイプで、スノーシューは中をプラスチックで埋めているため雪に接する面積が大きいので浮力が大きいです。
性能では軍配があがるスノーシューですが、その材質でどうしてその値段するの?!というのが正直な感想。。。高いよ。。
MSRのスノーシューが欲しかったですが、高くて手が出なかったです。
なので、EXP OF JAPANのワカンを使っています。ワカンだとほとんどの方がこれを持ってますね。
EX’PERT OF JAPAN(エキスパートオブジャパン)スノーシューズM(F) SN17
この型のワカンはフラットなため、ひっくり返して使うとアイゼンを付けたままでも装着できます。
そうするとグリップ力が大きいままワカンの浮力が得られます!
雪深い所とアイスバーンが混じる山道をそのまま行くことができ、楽チン♪
「3月の平標山」こういうモフモフな雪原フィールドでは、スノーシュー/ワカンが大活躍!
ツボ足じゃ歩けないですよorz
7.ヘルメット
Mustではないかもしれませんが、滑落の危険がより高い冬山では、ヘルメットをかぶるのをオススメします。
かぶると風よけにもなるメリットも。
自分は剱岳に登る時に剱山荘で借りたこのヘルメットを買いました。
BlackDiamond(ブラックダイヤモンド) ハーフドーム
値段が高くなると、材質や形状が変わり軽く また通気性がUPします。↑はブラックダイヤモンドで一番安いモデル(笑)
冬山だと蒸れることはないし、被った感じも重いと思わなかったのでこれにしました~。
欧米メーカーは頭のサイズがかなり小さいので、買う前に試着は必須ですよー。
「残雪の富士山」富士山のような滑れば止まることができない山では、皆さんヘルメット被ってます。
8.水筒 山専ボトル
ここからはあったら便利な道具の紹介です。
まずは山専ボトル!皆さん知ってます??
登る前に沸騰したお湯を入れておけば、6時間後でも80度ぐらいは保てる水筒です。
自分は普通の魔法瓶を使ってますが、冬山ではものの数時間で沸かしたお茶が飲みやすい温度に変わりますw
同様な製品がモンベルからちょっと安く出ているので、自分はこちらを使ってます。
mont-bell(モンベル) アルパインサーモボトル 0.9L
冬山ではお湯が沸くまで待っていられないので重宝します♪
9.ヒップソリ
なくても困らないけど、多くの人が持っているのがヒップソリ(笑)
自分も持ってるんですが、いまいち使えたことがない。
ちょうどいい傾斜がなかなか見つからないんですよね…残雪の富士山でやってる人がいましたが怖すぎる…
まとめ
最後に一覧で自分の装備を載せておきます。
冬靴 | モンベル アルパインクルーザー3000 | 3.5万円 |
アイゼン | モンベル カジタックスLXB-12アイゼン | 1.4万円 |
アイゼンケース | モンベル クランポンケース L | 0.2万円 |
ピッケル | ブラックダイヤモンド レイブン ウィズグリップ | 1.3万円 |
スノーバスケット | モンベル メドーポールスノーバスケット 2個 | 0.1万円 |
サングラス | OGK KABUTO Binato-5 | 0.6万円 |
ワカン | EX’PERT OF JAPAN スノーシューズM(F) SN17 ヤフオク | 0.6万円 |
ヘルメット | ブラックダイヤモンド ハーフドーム Trekkinn | 0.5万円 |
値段は自分が買った時の価格です。
総額8.2万円…結構な投資だなぁ。。
これにプラスしてウェア代があるので、いったい全部でかかったんだろうか…?!
ウェアの一覧はこちらをどうぞ。
でも、こんな景色が見られればそれ以上の価値があるでしょう!
皆さん、こつこつ装備を揃えて、雪山に行きましょう!
「早春の武尊山」
「初冬の日光白根山」
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