利尻山 Sea to Summit ~ 鷲泊コース ピストン 日帰り登山 ~
2017/07/24
7月の第1月曜日に利尻山に登ってきました~。
2年前に続き、北海道遠征 第2弾! 今回は永年勤続休暇で1週間です。
初回は道東の羅臼岳・斜里岳・阿寒岳に登りましたが、2回目の今回は利尻山と大雪山縦走(旭岳・トムラウシ山・十勝岳)を登ってきました。
まずは今回最初に登った利尻山から紹介していきます!
利尻山は名前の通り利尻島にある山で、この山の噴火により島自体が作られました。
標高は1,721mで、北海道本島から見ると洋上に浮かんでいるように見えます。最北の百名山でもありますね。
また、火山島であり山頂が海岸線から近いため、海抜0mから徒歩だけで登ることができるんです。
というわけで、初のSea to summitにトライしてきました!
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<コースタイム>
2017/7/3
キャンプ場ゆ~に4:05→利尻北麓野営場4:35→6合目5:45→8合目 長官山6:40→利尻山山頂7:50→休憩~8:20→キャンプ場ゆ~に11:00
1.ルート
利尻山に登るルートは主に二つ。
北の鷲泊集落からか、あるいは西の沓形集落から。
自分は鷲泊のキャンプ場にテントを張って、鷲泊ルートで登ることにしましたー。
(観光地化が進んでいるのか、島の宿泊代が高いんですよね…)
今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 利尻・羅臼 知床・斜里・阿寒 (登山地図 | マップル)
2.山行記録
北海道遠征 1日目
今回、旭川in & outで北海道に9日間滞在する予定です。
もともと2日目から大雪山縦走しようと考えていたのですが、前半の天気がイマイチなので後半に回しました。
なので空いた前半の晴れの日に利尻山に登ることに。(この決断が大正解でした!)
利尻島へは飛行機もありますが、急な日程変更なので予約できず、旭川から電車とフェリーで移動します。
まずは稚内へ電車で向かいます。その前に出発まで時間があるので駅前をぶらぶらすることに。
空はご覧のようにどんよりでしたorz
旭川と言えば、旭川ラーメンでしょう! やってきたのは「青葉」あっさりで食べやすかったです。クセがないのが特徴かな(笑)
その後ホームセンターでガス缶を買ったり、日焼け止めを買ったり、4時間ほど時間を潰しました。
特急と言えど、稚内までは250kmあるので3時間半かかります。
天気予報や宿泊場所の変更検討していたらあっという間に到着~。
ホテルの関係で稚内手前の南稚内駅で下車。稚内もどんよりなのね…
日本最北の地だけあり、気温がかなり低いです。最高気温で18度くらい。
その後、ホテルにチェックインし、夕飯を探しがてら市内をウロウロします。
目立つのがロシア語。消防署にもロシア語表記があるんですね~。ロシアのカニ漁船が寄港するのかな?
霞んでますが、ガスってて逆にドックがいい感じ。廃墟感出てますな。
数十分うろつき、結局「うろこ市」さんで、ほっけ定食を食べました。ほかにもホタテ焼きとかうに丼とかあったけど、高くて手が出ない…
十分ほっけがおいしいかったからいいんです!
その後ホテルに戻り、初日はこんな感じで終了~。
移動ばかりで疲れました!
北海道遠征 2日目
この日も移動です(笑)
利尻島へフェリーで渡ります。
まずはバスで稚内駅へ。映画館が併設されてたり、売店・コンビニがあったり、キレイな駅でした。ここで利尻島で不要な荷物をロッカーに預け、フェリーの時間まで付近をぶらぶら。
駅前には最北端の駅なので車両止めのモニュメント。遠くまできましたね~。
昔はここが桟橋で、樺太行きなどのフェリーが出ていたそうです。
鉄道もここまで敷かれていて、乗り換えのためにこのギリシャっぽいドームが建てられたそうな。
歴史を感じますな~。
さて、フェリー乗り場まで歩きます。駅からは歩いて10分ほど。
片道2,140円、1時間40分の船旅です。自分は船が苦手なので、酔い止めを飲んでおきました。
船内はごろ寝が基本スタイル(笑) 平日にも関わらず、結構乗っていました。
旅行・ハイキングっぽい方が多かったです。
自分は酔い防止のため、乗船後すぐにごろ寝しますzzz そんなに揺れなかったけど。
下船のアナウンスが聞こえたので、デッキに出てみると…利尻山は雲の中…
登山する翌日は晴れてくれることを祈りつつ、12:40 利尻島に上陸~。なんとか酔わずに済みました。レンタカーや飲食店は港前に集まってました。
宿を予約している方は送迎があるようですが、野宿の自分は歩いてキャンプ場へ向かいます。
途中、セイコーマートにより40分ほど歩いてキャンプ場ゆ~に に到着。
1泊500円と安く、キレイなキャンプ場です。当たり前かもしれませんが、平で快適だったw
山のテント場はごつごつしてたり、斜めったりしてますからね。
トイレもキレイで、充電までできる素晴らしいキャンプ場でした。
泊まっている方の多くは、同じく利尻山登山目的の方がほとんどな様子。
テントを張ったらまずは洗濯します。もっと登山口よりにもキャンプ場がありますが、このキャンプ場にしたのは隣に温泉があるから。
コインランドリーもあるので、お金をかけない滞在には最適ですな。
その後、夕飯を求め彷徨い港方面へぶらぶら。
港脇にはペシ岬と呼ばれる、海に突き出した岬があるので登ってみることに。15分ぐらいで登れちゃいます。
途中、ガスの切れ間から港越しに利尻山が見えました!この日登った人の話によると、山頂までずっと雲の中だったらしい…明日も似たような天気予報なんですよねorz
山頂に着くと利尻山は雲の中でした。残念。屋久島と同じく、洋上に浮かぶ山なのでスカっと晴れることは少ないそうな。
海側は晴れ間が覗いてるんですけどね~。ちなみに右奥に見えるのは礼文島です。
ペシ岬を降りたら、港前の食堂 さとう食堂で夕飯~。刺身定食をいただきました。タコが美味しかった!利尻島と言えばウニが有名ですが、ウニ丼3,500円…ちと手が出ないよorz
お腹いっぱいになったら20分歩いてキャンプ場に戻り、温泉入って19時に就寝zzz
北海道遠征 3日目
前置きが長くなりましたが、3日目にしてようやく登山です(笑)
3時に起床し、4時に出発!! (朝ごはんに港で買ったカニラーメンを作ったけど美味しくなかった…)
まずは登山口まで舗装路を歩きます。まっすぐすぎて先が見えなくて朝からツライw
途中何台もマイクロバスに抜かれましたよ。。宿に宿泊すると送迎してくれるみたいです。
貧乏人は歩きます!
30分歩いて登山口の北麓野営場に到着~。トイレ・自販機ありです。(ここまで公共バスがあったらいいのになぁ。)
ここは森の中のキャンプ場と言った感じ。ここまで前日に来る人も多いですね。
10分ほど歩くと日本百名水 甘露泉水があります。ここまで道が整備されているので、山に登らない人も結構来るみたいです。
一杯飲んでから先へ進もうかなと思ったのですが、、、写真右上のおっさんが水源の上で立ちしょんしてる…
10分歩けばキャンプ場のトイレがあるし、するにしてもその場所はないでしょう。一言もの申してしまいました。
結局、水は飲まず先へ進みます。
すぐに3合目の標識。海岸が0合目なのかな?
序盤は森の中を進みます。利尻島の大部分は利尻サロベツ国立公園に指定され、保全されています。
気になるのがヒグマですが、利尻島にはキツネやクマはいません! 鈴もいらないし、生水も飲めるし安心して歩けます♪
樹林帯をテクテクと歩いて行きます。1時間ちょっと歩いて6合目に到着。
標識に書いてある通り、見晴しが良いです。
海側を見るとペシ岬と鷲泊市街地が眼下に見えます。
…どん曇りじゃないか(涙) はるばる利尻島まできたのにー。
進む先は雲の中。。まぁここまで来て登らない選択肢はないので、登りますよ!
6合目のちょい上には携帯トイレブースがありました。キャンプ場から山頂までトイレはないので、携帯トイレを持参しましょう。
自分はモンベルで買ってきました。
ちなみに登山口に捨てるボックスがありましたよ。
名前の通りここから8合目までがちょい急です。道はよく整備されてますよ。
そして8合目 長官山に到着。ここから仰ぎ見る利尻山の姿が壮観なはずなんだけど…
まぁこんな日もあるよね。。
なんで長官山っていうかと言うと、北海道庁長官 佐上信一がここまで登って来たからだそう。ここから絶景の利尻山を見たのかなぁ。
ちょこっと休憩したら先へ進みます。ここからは森林限界を超えるので、開けてきます。晴れていれば両脇に海を眺めながら歩けるはず。。
10分歩くと避難小屋。宿泊禁止ですが、ここに泊まって山頂から夕日・日の出を見たい気持ちはわかります。
この辺りから樹林帯を抜けたので高山植物が出てきます。いくつかご紹介~。
コケモモ
東北から北海道にかけて分布する花が多く咲いていて、普段目にすることがないので新鮮です。
お花に癒されるものの天気がなぁ。太陽がんばれ!と思いながら歩いていると…
9合目に近づくと急にガスが取れてくれました!というか雲を抜けた模様。
諦めていたのでほんとに嬉しい!
長官山から40分で9合目に到達。さっきまでが嘘のように雲一つない快晴!!ベンチがあるので小休憩。皆さん、急に雲の上に出てびっくりしてました。話しながら笑顔が止まりません(笑)
山頂はあの突起の向こう側。ここから再度急になりますが、こんな景色なら疲れなんか吹っ飛んじゃいます。
太陽、よくがんばった!ありがとう!
山頂以外は一面の雲海。他には何もありません。天国のような景色です。
9合目からは完全に樹木が無くなり、ザレてきます。なので、また違った種類の花が登場!
上がるにつれ、ルートは火山らしい赤いボロボロとした道になってきます。崩れやすいため9合目からはストック禁止です。
西側には沓形コースが見えます。雪渓が残ってますね。まさにガスと太陽がせめぎ合ってます。
来た道を振り返ると、長官山が雲から頭を出してました。
あそこから利尻山を見たいので、帰りまでなんとかもってほしい!
先に進むと、こんな感じで抉れている箇所があります。人が歩くからなんでしょうね…下りが特にザレて歩きにくかったです。
以前は道が崩れていて歩きにくかったと、9合目で会った方が言われてましたが、最近補修されたのか歩きやすかったです。整備いただいた方には感謝です。
階段を登ると見えてくるのが、山頂のお社とローソク岩。雲海バックで神々しい。
登山口から3時間15分、山頂に到着~。プロペラが奉納されているのは、豊漁と海の安全を願ってでしょうね。さすが漁業の島。
山頂の標識があるのは北峰で、実は最高峰は南峰。それがこちら。道がありそうに見えますが立ち入り禁止になっています。
山頂からの景色は…雲海しか見えない(笑) ほんとうに360度 雲!雲の上に出ているのは利尻島の山頂だけでした。
雲海バックに撮ると、浮いている気分です。雲を泳げそうに感じてきます。
崖の先端にいたおじさんを一枚撮らせてもらいました。海に浮かぶ船のデッキにいるように見えません?!いや~1時間前はがっかりしながら登ってたけど、いまは最高の気分♪
山は登ってみないとわかりませんね!
同じく北海道の羅臼岳に登った時も、上は雲海でした。
…北海道は相性いいのかな?!
東側の斜面にはキバナノコマノツメが群生しています。他にもエゾノハクサンイチゲがたくさん咲いていたり、花の楽園でした。
しばし、雲海を見ながら休憩~。
コースタイム登り5時間半ですが、6割ほどで登れました。少し長めにコースタイムが取られている気がします。
さて、思ったより早く登れたので、早めに降りることとします。
早めに降りる理由の一つは、長官山から山頂を見たいから!まだ雲に飲まれずにいてくれてます。
下山途中、仰ぎ見る利尻山が美しい。やっぱり登山は晴れてないとね!
40分で長官山まで戻ってきました。
ここから見える景色がこちら!青空バックに雪渓を携えた緑の山肌が映えます。ガスもいい感じ。素直に美しいです。
これが見たくてはるばる来たんですよね。
さっきまでとのギャップに驚きながら、しばし見惚れてました。こんなかっこいい姿を見てしまうと、また登りに来たくなります(笑)
さて、長官山からは再び雲の中。標高800-1,200mの間が雲がかかっているようでした。
6合目まで降りてくると、雲の下に出ます。相変わらずどんよりな空模様。まだ登って来る人もいて、この雲を見て皆さん顔が曇りがちでしたが、上は雲海ですよと教えると目を輝かせてました。
天気って大事ですよね(笑) なかなか簡単に登りに来れる山ではないだけにね。
キャンプ場隣の温泉に入り汗を流し、テントを撤収し港へ向かいます。
早めに降りてきた理由の2つ目がこちら。
フェリー乗り場内に出店している食堂 丸善さんの うにめし丼!うにごと炊き上げたご飯に、うにといくらがトッピングされています。
ご飯にうにの味が染み込んでいてめちゃうまいです! うに丼は4,000円しますが、こちらは定食で1,600円と手が出るお値段です。
ただ、数量が限られているので昼のフェリーが入港する前に行かないと売り切れるかも。
この時も、自分のオーダーが最後の一杯でした。
そして早く降りてきた理由その3は、午後から島1周のバスツアーに参加するため。
白い恋人のパッケージ写真を撮った場所に寄ったり、
利尻昆布を買ったり、3時間かけて観光を満喫しました♪
フェリー乗り場発着なので、時間がある方にはオススメ。ガイドさんの島話が面白かったですよ。
その後、最終便で利尻島を離れ稚内へ帰りました。ありがとう利尻島! 絶対また来る!
稚内に着いたら既に夕暮れ。バスで南稚内駅へ向かい、宿で就寝zzz
こうして充実の3日目が終了~。
北海道遠征 4日目
駅弁を購入してから乗車します。弁当の種類が多くて迷う(笑)
10時35分に出発。
車窓から見える利尻山が美しかった!4日目にしてようやく全貌を見せてくれました。一目見たら忘れられない景色です。礼文島と合わせてまた来たいなぁ。
こちらの糠南駅なんて、待合室が物置?!小さいころに住んでいたマンションに、この物置あったなぁ。
時間がかかる鈍行列車ですが、車窓をゆったり見ながら、風や匂いを感じながら乗れるので好きです。
カニ駅弁も旨かった!
16時に旭川駅に着き、買い出し・洗濯・使わない荷物を自宅に送り、夕飯は再び旭川ラーメン!
蜂屋でいただきました。焦がし油が特徴的な味でした。青葉より好きかな~。
こんな感じでこの日は終了。翌日の大雪山縦走に続きます。
3.あとがき
久しぶりのソロ登山だった利尻山。(思い出してみれば、2015年10月の苗場山からずっと誰かと登ってました)
どんより曇り空で、がっかりしながら登っていたものの、9合目からは雲海の上と、ギャップが凄かった!
また自力で標高0mから1,721mまで登れたこともいい思い出になりました。
特別急いだわけではないけど、調子よく登れたしね。
島の雰囲気もよかったし、今度は家族と礼文島観光と併せて来たいです。
人生で一番の雲海が見れ、幸先のいい登山となりました。この調子で大雪山もいけるか?!
4.装備/持ち物
ウェア
種類 | 持ち物 | 使用 |
シャツ | 白馬小屋で購入したシャツ | 〇 |
ソフトシェル パーカ | mont-bell ノマドパーカ | 〇 |
ソフトシェル パンツ | mont-bell フリーライドパンツ | 〇 |
雨具 | mont-bell ドライテック レインウエア | |
ダウン | mont-bell スペリオダウンパーカ | |
靴下 | mont-bell WIC.ウォーキング ソックス | 〇 |
帽子 | montbell フィッシングハット | 〇 |
ギア/道具/食べ物etc
種類 | 持ち物 | 使用 |
ザック | OSPREY ケストレル48 | 〇 |
夏靴 | mont-bell アルパインクルーザー 2500 |
〇 |
ヘッドライト | ジェントス ヘッドライト ヘッドウォーズ | |
ストック | モンベル アルパインポール | 〇 |
カメラ | OLYMPUS OM-D E-M10 ダブルズームキット | 〇 |
スマホ | Xperia GX SO-04D | 〇 |
モバイルバッテリー | Poweradd Pilot 10000mAh モバイルバッテリー | 〇 |
腕時計 | LAD WEATHER 高度計/気圧計/温度計/天気予測 時計 | 〇 |
食料 | 菓子パン4つ・カロリーメイト2つ | 〇 |
飲み物 | アクエリアス2L | 〇 |
日焼け止め | ニベアサン プロテクトウォータージェル | 〇 |
地図 | 山と高原地図 利尻・羅臼 知床・斜里・阿寒 (登山地図 | マップル) |
〇 |
最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。
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