空木岳・南駒ケ岳・越百山 ~ 中央アルプス縦走 1泊2日 避難小屋泊 ~
2017/11/16
8月3週目の土日に、中央アルプスの空木岳・南駒ケ岳・越百山を縦走してきました~。
空木岳は百名山なので知ってる方も多いと思いますが、南駒ケ岳・越百山は知らない方も多いのでは??
というか、越百山の読み方わかりますかね笑 コスモ山と呼びます。
元々、木曽駒ケ岳と空木岳を縦走するルートを考えていて、地図を見てると空木岳の南に越百山を発見。
見た瞬間、名前に惹かれてしまいました。だってコスモ(小宇宙)ですよ?!聖闘士星矢を見たことある人なら登らずにはいられないはず!!
というわけで、いつか越百山から空木岳まで縦走することを夢見ていたところ、山友さんの登りたい山リストに名前を発見!
日程を調整して、今回の山行と相成りましたー。
「中央アルプス縦走登山」
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<コースタイム>
2016/8/20-21
1日目:伊那川登山口5:20→福栃橋6:05→上の水場8:10→越百小屋9:15→越百山10:30→仙涯嶺12:20→南駒ケ岳13:40→擂鉢窪避難小屋14:30
2日目:擂鉢窪避難小屋4:40→赤梛岳5:20→空木岳6:40→木曽殿山荘8:10→六合目10:25→うさぎ平11:15→伊那川登山口13:00
今回のルートは、伊奈川ダム登山口を基点にぐるっと周回するルート。
ちょうどルートの真ん中に擂鉢窪避難小屋があるので、そこで一泊することにしました。
昔は東側の伊那から越百山に登るルートがあったのですが、いまは廃道になっています。なので、西の木曽側から登るルートが越百山の最短ルートです。
登山口からの標高差が1,800m、稜線もアップダウンが多いためトータル20時間ほどかかるルート。楽ではないです。
空木岳・越百山の直下に山小屋があるため、それぞれに泊まって2泊で回る方も多いみたいです。
今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 木曽駒・空木岳 (登山地図 | マップル)
数日に渡る登山で悩ましいのが、スマホの電池。
自分はGPSログをスマホで録っているので、電池の消耗が激しい・・・
いまは↓のモバイルバッテリーを持って行ってます。4回はフル充電できるので、電池の悩みは解消しました。
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1日目:伊奈川ダム→越百山→南駒ケ岳→擂鉢窪避難小屋
金曜日の22時に府中本町で拾ってもらいます。
車を出していただいた高橋さん、ありがとうございます!
高橋さんとは2月の北横岳ぶり。ハードな登山をご一緒するのは初めてですが、聞いてみると裏銀座など色々行かれている様子。話を聞いていると行きたい所が増えて困りますw
4時間半ほどで登山口最寄の須原駅前のセブンイレブンに到着。山話をしているとあっという間でした。
4時半まで仮眠zzz
起床後、登山口まで移動します。伊奈川ダムに通ずる道なので、よく整備されており比較的走りやすい林道でした。
コンビニから30分ほどで伊奈川ダム登山口駐車場に到着。20台ほど駐車していました。
早速準備します。駐車場で登山届けを出して、登山スタート!
すぐに空木岳への分岐。越百山から登るので右へ進みます。帰りは左から戻ってくる予定。
しばらくは単調な林道歩き。こういう道こそ、山友さんがいてくれてよかったなと思います。
45分で登山口に到着!ここでまた分岐です。左に行くと南駒ケ岳。自分達は右の越百山へ。看板を見ると、KOSMO山なんですねCOSMOじゃないのか・・・
樹林帯を上がっていきます。歩きにくい道ではないですが、展望は稜線近くまでなしです。
人が多くなく、静かな山歩きが楽しめます。午後から天気が崩れる予定なので、稜線に出るまでは持って欲しいところ。
省略して書いていますが、下の水場から1時間半で上の水場への分岐に到着。
水場は分岐からすぐ。この先、明日の下山路まで水場はないので、しっかり汲んでおきます。
水場近くにはトリカブトとサラシナショウマが群生していました。
分岐からはこれから目指す南駒ケ岳が見えます。どっしりしていてなかなかカッコいい!
ひたすらに樹林帯を上がっていきます。7月に赤石岳&悪沢岳に登ってから、こういう登りの耐性が着いた気がしますw
カニコウモリは葉っぱがカニの甲羅の形をしているので、名づけられたそう。(山友さんの受け売りw)
このコース、古い看板しかないのでイマイチどこを歩いているのかわかりづらい。看板ヨメナイ
頑張って登っていると、段々とひらけてきました。真ん中に見えるのが空木岳かな?
目に付いたのが右手前の蕎麦粒岳。稜線から飛び出ていて、目立つやつです。
小屋には小屋主人のお孫さんがいて、小学校の夏休み中 1ヶ月小屋に遊びに来ているそう。たくましい!
うちの子も山好きになって欲しいなぁ。
小屋からは越百山の山頂が見えます。ようやく姿を見せてくれました。
小屋でトイレをお借りした後、山頂へ向けて出発。キレイなトイレでした。
ここまで来ると森林限界を超えます。行く先が見えるので気がラクだー。ザレた道を進みます。
小屋から1時間弱で越百山に到着!あまり宇宙っぽい感じはしませんが、無事登れて満足満足♪
そこそこ疲れましたが、まだまだ先は長いので休憩せずに進みます!
ここから先は稜線を歩いて行きます。残念なことに雲が上がってきてしまったので、展望はイマイチ・・・
翌日は晴れ渡ったので後ほどの画像に期待してください!
来た道を振り返ると越百小屋が小さく見えます。中央アルプスを境に、東西で天気が異なります。
進んでいくと燕岳のような砂礫の道が続きます。晴れてたら南アルプスも八ヶ岳も見えるそうなので、なかなかいい山ですよー。
麓からの歩行時間が短ければクライミングをしに来る人も多そうな岩達。
角が取れた優しい岩が連なる登山道。燕岳と言われてしまえば間違えそうな景色が続きます。
麓からの標高差が大きく時間がかかるのが難点ですが、人が少なくオススメな場所です!
晴れていれば南駒ケ岳がきれいに見えるのですが、今日はガスの中・・・
道は安全なところに付けられているので歩きやすいです。ですが、さすがにこの辺りで疲れてきました・・・
途中で30分ほど昼休憩をして、息を整えてから進みます。
越百山から2時間、仙涯嶺に到着。景色がないので先に進みます!雨が降ってきそうなのでね。。
ここから先、南駒ケ岳まではアップダウンが少しあります。鎖も出てきます。
この土嚢の場所は少し注意が必要。岩が崖側に飛び出ているので、へつって進みます。ロープはちょっと頼りない感じでした。
ここから先はすっかりガスの中。展望はないですが、岩や花を見て進みます。
ガスの中を歩き続け、南駒ケ岳のピークが見えてきた?!と思ったら・・・
ニセピークから10分ほどで、本当の南駒ケ岳山頂に到着!
ガッスガス・・・繰り返しますが景色は翌日見れたのでしばしお付き合いくださいな。
ここから今日の宿泊地 擂鉢窪避難小屋まではずっと下りなので、一息つきます。自分の中では登りが終われば、登山は終わったようなもの(笑)
このコース全体的にですが、標識やペンキがわかりにくく(たまに間違っている箇所もあり)、今日のような霧の多い日は道をロストしやすいです。
現に、南駒ケ岳からの下りでおじさんとすれ違ったのですが、その方も同じ方角に歩いていたにも関わらず、どこかの分岐でぐるっと回り込んでしまったらしく、逆走されてました。こちらから声かけてよかったです。
コンパス持たないとなー。
南駒ケ岳から20分で避難小屋への分岐に到着。ここから擂鉢窪カールを降りていきます。
看板には15分と書かれていますが、もうちょっと時間がかかるかな。序盤は結構急な道。滑りやすいので慎重に進みます。
小屋は天水(要 煮沸)を溜めたタンクとトイレありです。
到着から30分ほどすると大雨に。降られず助かったー。
この日は自分達も含めて4組のパーティ 総勢8名が宿泊。
最後のパーティは17:30に到着。午後から天気が崩れる予報にも関わらず、出発が遅くずぶ濡れになったらしく・・・
ヘッドライトをつけて小屋内でご飯作ったり、大声でしゃべったり・・・
みんな暗くなる18時には寝に入っているのに、それはないよなぁと思いつつ、静かになった20時に就寝zzz
2日目:擂鉢小屋避難小屋→空木岳→伊奈川ダム
3時半に起床、準備をして外に出てみると・・・一面の雲海!!
朝焼けの空に南アルプスのシルエットが浮かんでいます。
日が上がる前に急ぎカールを上がり稜線に向かいます。
昨日はガスで見えなかった稜線ですが、今日はガスなし!
途中振り返ると、小屋の間際まで雲海が迫ってました。飲み込まれそう。標高2,500mほどに雲海がある模様。
稜線まで上がり、南アルプスをしばし観察。山脈の上空に不穏な感じに広がる雲がカッコいいです。
左から悪沢岳・荒川中岳・赤石岳、一番右が聖岳。一度登った山はよくわかります♪
こちらは白根三山。左から北岳・間ノ岳・農鳥岳。いまいちど歩きたい稜線。
白根三山と悪沢岳の間にある、写真真ん中のピークが塩見岳。今年の秋に狙っています。
塩見岳の後ろに隠れるように富士山も顔を出しています笑
西側には雲に浮かぶ御嶽山。噴煙までくっきり見えます。登る日はいつか訪れるんだろうか・・・
御嶽山の北には乗鞍岳。雲が高いので低く見えます。まさに海に浮かぶ小島の様。
稜線の南側を見ると昨日は目にすることができなかった南駒ケ岳。どっしりとした山容。中央アルプスは木曽駒ケ岳と空木岳だけで終わらせてしまう人も多いと思いますが、南駒ケ岳も越百山も訪れるべきです!!
段々と日が上がってきて、南駒ケ岳が赤く染まってきました。さすがアルプスだけあって、荒涼とした姿を見せてくれます。
一つ一つのピークの大きさは他のアルプスに劣るかもしれませんが、負けず劣らず雄雄しい姿をした山脈です。もっと人気が出てもいいのになと思いました。
北や南に比べて人が少ないのも魅力ですかね。
日の出を見たいので、最寄のピーク 赤梛岳へ向かいます。
ガスがなければ至って歩きやすいルート。昨日の後半はバテてましたが、たっぷり寝て体力回復!
稜線を登ること20分、赤梛岳に到着。山頂に着いて目に飛び込んできたのがこの景色。
南アルプスをバックに金色に輝く雲海。昨日はガスで何も見えなかったですが、来てよかったと思えた瞬間でした。やはり山は朝が美しい。
他にも山頂からは東側の山々が丸見えでした。北東から順番にご紹介~。
まずは写真真ん中に見える噴煙を上げている山が浅間山。こちらもいつか山頂に立てる日が来るのだろうか・・・
浅間山の左は四阿山かな?
浅間山の南には八ヶ岳の峰々が見えます。一番左が蓼科山。その右が北横岳。中央の一番高いピークが赤岳。
全山縦走したいなと思いつつ、なかなか実行できずにいます。。
八ヶ岳の南には、南アルプスの面々。眺めているとまたあの山域を歩きたくなってきます。北アルプスよりも南アルプスや丹沢が好きかもと思う今日この頃。
参考までにキャプションを入れてみました。登った山が増えると、同定できる山が増えて嬉しいw※南アルプスの他記事はこちら
甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、北岳・間ノ岳、赤石岳、悪沢岳
南側を振り返ると、擂鉢窪カールにさっきまでいた小屋が立っています。崩壊地がすぐ近くまで迫ってる・・・こわっ
さて、ひとしきり景色を堪能したら この山旅のメインデイッシュ、空木岳を目指します!写真中央のピークが空木岳。奥には木曽駒ケ岳が見えます。
赤梛岳から少し下り、稜線沿いを歩いて行きます。それほどアップダウンがなく、景色を見てると意外とすぐです。昨日の越百山~南駒ケ岳の間のほうがしんどかったです。
段々とピークが近づいてきますが、これは空木岳ではないです。南駒ケ岳といい、ニセピークに一喜一憂させられる稜線ですよorz
ニセピークを登りきると山頂が見えてきます。写真で言うと真ん中のピークが本当のピーク。
歩いてきた縦走路を振り返ります。景色が良く楽しい稜線でしたよ。南駒ケ岳で見えないですが、越百山~南駒ケ岳も白砂がきれいな岩岩しい道でした。
奥には恵那山が見えます。個人的には登るより見る山です笑
東側からは池山尾根が延びています。尾根上に建っているのが駒峰ヒュッテ。
駒峰ヒュッテの近くにあるのが、空木平避難小屋。お化けが出ると噂の小屋・・・空木岳直下のいいとこにあるんですがね。
木曽駒ケ岳方面を見ると、上部だけ雲を被ちゃってました。この稜線を見てしまうと、木曽駒ケ岳から空木岳まで縦走して、トレースを繋げたくなる!
いつまでもいたい山頂ですが、下りも長いので降ります。まずは木曽殿山荘へ向かいます。
山頂近くにはイワヒバリがいました。そういえば、鳥を撮れたのは初めてだな。
木曽殿山荘までの道は急な岩場が続くので、慎重に進みます。この辺りですれ違い多数。
ここで衝撃の事実!あてにしていた木曽義仲の力水が涸れているそう・・・仕方ないのでポカリを購入しました。
今年は雪が少なかったからですかね。。。これからのシーズンが不安です。
小屋でしばし休憩して、最後の大休止を取ります。ここから先、樹林帯に入るので空木岳ともおさらば。短い晴れた稜線歩きでしたが、いいもん見せてもらいました。また来ます!
下山は簡単に記します。
小屋からすぐに力水に着きます。ほんとに涸れてましたよ・・・数週間前のヤマレコだと沸いてたんですが。
越百山の登りと同じく、こっちの下りも見所が少ないです。
八合目の展望台からは、空木岳が見えます。
倒木が多く、木の根も多かったので歩きづらかったです。ワイルドな道。
水量が薄い!時間をかけ何とか水を溜めます。涸れてなくてよかった・・・
かなり端折ってますが、山荘から2時間ちょいで北沢に到着。つり橋は1人ずつ渡りましょう。
沢に出たので、ここからは沢沿いの緩い道かと思いきや・・・しばらくは高巻きをさせられます。景色が変わらない藪道をしばらく歩きます。アップダウンが多く精神的にツライ道です。
ここがうさぎ平です。名前から草原みたいな広場を想像していましたが、ただの林道ですw
ここからは駐車場までしばらく林道歩き。地図だと2時間orz 標高が下がったので暑いし・・・
すぐに金沢土場を通過。倉本駅へ下るルートと分岐します。古くは駅から登るルートが正式ルートだったそうな。
途中、ちょろちょろ水が湧いてる場所があったので、飲んじゃいました。仙人の水より美味しかったです笑
駐車場に戻り、木曽路へ。途中、伊奈川ダムがエメラルドグリーンできれいでした。
この日は最寄の温泉 桟温泉で汗を流しました。源泉が冷たいので、冷たい浴槽もあります。火照った体をクールダウン!
鉄分豊富でなかなかのお湯でしたよ。ちなみに女子風呂は いち髪のシャンプーとリンスが置いてあるそうです。男風呂はイオンのPBのリンスインシャンプー。男風呂もリンス置いてくれたらいいのに、ぶつぶつ・・・
そして、道の駅 木曽福島で信州サーモン丼を食べました。ご当地料理も食べれて満足満足♪
その後中央道経由で帰りました~。
渋滞の中 運転してくださった高橋さん、ありがとうございました!
こうして中央アルプス縦走登山を終えました。
木曽駒ケ岳がロープウェイで上がれてしまうため、楽なイメージがある中央アルプスですが、ロープウェイを使わない場合 登山口の標高が低く、ピークの標高は高いので、なかなかハードな山域です。
中央アルプスは木曽駒ケ岳・空木岳・恵那山を登ると終わりにしてしまう人も多いですが、今回登った越百山・仙涯嶺・南駒ケ岳は登る価値ありだと思います!
山容がすばらしく、眺望も最高。これは登らないと損ですよ!
自分もあと木曽駒ケ岳を冬に単体で登れば中央アルプスは終わりかなーと思ってましたが、また空木岳まで縦走してトレースをつなげたいと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。
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