塔ノ岳 ダイヤモンド富士 丹沢三峰縦走 ~ 雪山 日帰り登山 ~
2018/03/08
2月23日、富士山の日に丹沢 塔ノ岳でダイヤモンド富士を見てきました~。
太陽が富士山と重なり、輝いて見える現象をダイヤモンド富士と言い、塔ノ岳では10月と2月の年2回見ることができます。
去年もトライしたのですが、雲って見えず。。2度目のトライです。
丹沢は富士山の東に位置するので、日の入りのダイヤモンド富士になります。
従って下山はナイトハイクになることが確定。
初めてのナイトハイクは歩き慣れた大倉尾根を下山するようにコースをチョイス。
未踏ルートの宮ヶ瀬湖から丹沢三峰経由で6回目の塔ノ岳に登ってきました。
登り始めからガスが濃く不安いっぱいの山登りでしたが、結果は如何に…
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<コースタイム>
2018/2/23
宮ヶ瀬登山口10:35→本間ノ頭13:35→休憩~13:55→丹沢山15:20→竜ヶ馬場15:40→休憩~16:00→塔ノ岳16:40→休憩~17:30→大倉バス停19:15
1.ルート
丹沢は最高峰 蛭ヶ岳を中心にいくつも山脈が連なり、登山ルートが豊富です。その中でもメインの稜線は以下4つでしょう。
・南北:丹沢主脈(大倉-塔ノ岳-丹沢山-蛭ヶ岳-焼山)
・西:丹沢主稜(蛭ヶ岳-檜洞丸-甲相国境尾根)
・東:表尾根(ヤビツ峠-塔ノ岳)
・北東:丹沢三峰(宮ヶ瀬-丹沢三峰-丹沢山)
今回は未踏の丹沢三峰ルートを歩いてきました。
このルートは宮ヶ瀬湖から丹沢山まで一直線に伸びる尾根で、11kmと距離が長くゆるゆると標高を上げていきます。
更に途中丹沢三峰を通過するため登り返しがあり、累積標高は1,500m超え。
なかなかのロングコースで、山頂まで樹林帯が続くので人が少なく静かな山歩きができます!
冬もいいけどツツジや紅葉の時期も良さそうです。
ヤマビルが最も多いエリアなので、夏の時期は避けるのが賢明かと…そして熊もよく出る模様…
今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 丹沢
2.山行記録
9:30に本厚木駅に到着。山の上で日の入りを見るので、遅めのスタートです。
9:40発の宮ヶ瀬行きのバスに乗り込みます。…登山客は自分ひとり。
この時点で山頂まで誰とも会わないことを確信。
ダイヤモンド富士でも平日のマイナールートは誰もいないのね。
50分で三叉路バス停に到着。最後乗客が自分ひとりになると、土山峠や仏果山登山口などの登山口のバス停で運転手さんが徐行して降りないか気を使ってくれて優しかった(涙)
バスを降りたらヤビツ峠方面へ左折。トイレは登山口にないけど、一つ先の終点のバス停 宮ヶ瀬まで行くとあります。
ちょこっと歩いて丹沢三峰への登山口を発見。古びれた看板がいくつもあり、改めてマイナールートであることを覚えます。
登り口には登山届のポストあり。ヒル除けも置いてあります。特に宮ヶ瀬が近いこの辺りはヒルが多いエリアです。夏は避けた方がよろしいかと…
登山道は落ち葉に覆われているものの明瞭です。なだらかな道が序盤は続きます。
近年の丹沢では冬でも熊が冬眠しないことがあり、今回は特にマイナールートなので熊鈴を持ってきました。
熊に怯えるのは大雪山縦走以来だ…
ふと看板を見れば丹沢山まで10km…かつ標高差が登り返し抜きで1,200mあるので、ハードな一日になりそうだ。
振り返れば宮ヶ瀬湖が見えます。橋の上には仏果山が見えるはずですが、ガッスガス。予報では一日晴れだったんですが。。
道は単調な樹林帯の道。景色に変化がないのでボーっと歩いてしまうけど、鹿柵を見ると丹沢にいることを思い出します。
標高700m辺りで雪が現れ始めます。個人的はこんな雰囲気好きです♪
雪の上を見るとまだ新しい踏み跡が一つ。先行者がいるのかな??ちょっとだけ寂しさがまぎれます。
風が強い所では、樹々にエビの尻尾が生えてました。丹沢でもこんな雪景色が見れるんですね。
陽当たりのいい杉は、いまにも花粉を飛ばしそうになっていました…息を止めて通過します。
人が歩く道は動物も歩くようで、イノシシやウサギの足跡をいくつも見ました。熊は見なかったです!
岩場も雪を被り、枯山水のよう。この辺りは雪景色の丹沢に心弾ませ歩いていました。この辺りはね…
樹林帯が苦手な人は嫌いなコースでしょうね、ここ(笑)
雪景色にテンション上げながら歩くこと1時間、高畑山への分岐が現れました。
お腹が空いてきたので山頂で補給しようと思い、高畑山へ登ります。数十m登れば着くのですぐです。
1時間歩いてまだこの標高かい…丹沢は登り口の標高がどこも低いです。
丹沢山は標高1,567mだけども、どこから登るにしても1,000m以上あるんじゃなかろうか。
その山塊の大きさ、懐の深さが魅力。
山頂にはベンチがありました。以前は展望台があったらしいけど…もうないみたい。山頂は広かったです。
あんパンを食べたら一度下り元の道と合流します。
高畑山を下るとすぐに青宇治橋からのルートと合流。丹沢は知らないルートがまだまだあります。
そしてここから段々と雪深くなっていきます。特に稜線の北側の道は雪がたっぷり。
橋が続き歩きにくいので、チェーンスパイクを装着。
この冬大活躍のチェーンスパイク。
軽いし、装着も簡単だし、岩場も歩けるし重宝してます。もはや先に買った6本アイゼンは不要となっている。。
この辺りで先行していた踏み跡がなくなりました…アイゼン持ってこなかったのかな?!
ここからは孤独な山登りです。
鎖場を過ぎたところが金冷シ。…確かにここまで冷や冷やさせられました。
ゆるゆると登ってきましたが、金冷シを過ぎると斜度が上がります。
そしてガスの中に…この時点でダイヤモンド富士は諦めてましたorrz
数日前のとおぼしきこのトレース。ツボ足で雪の中を突っ込んでいて逞しい。とか思いつつ、静寂の中を孤独に歩きます。
意外と展望も音もないこの時間は無心になれて楽しかったw
ここで再びパン休憩~。てんくらもヤマテンも登山天気も晴れるって言ったのに!!
愚痴を言ってすっきりしたら先へ進みます。ここまで標高差1,000m登ってきましたが、三峰ということで細かいアップダウンが続きます。
アイゼン履いてこの手の階段を下るのがなかなか難しい。
60m降りて登ったピークが…あれ看板に名前がない。無名ノ頭かな?
再び下って降りるの繰り返し。無限ループのようにも感じられる、景色が変わらぬ道。
ラスト、西峰の太礼ノ頭に到着。サクッと書いてますが、ここまでで結構足を使い、しんどかったです。。久しくガッツリ登っていないので、足が退化してしまっている…
ここからあと標高差200m登れば丹沢山です。ガスガスの山の中、鹿よけの柵がここが丹沢であることを思い起こさせてくれます。
歩き始めて5時間弱、丹沢山に到着。そして思っていた通り、ガス!!富士山なんて見えやしない!もう泣きそう…
みやま山荘もひっそりとしております。初めて泊ったのがこの山小屋でした。
山頂は寒々しく休憩する気がしないので、とぼとぼと塔ノ岳へ向かいます。
雪化粧の丹沢はきれいで楽しいんですが、晴れて欲しかった…
途中の竜ヶ馬場で休憩。一様、日の入りの時間までは塔ノ岳で待ってみようと思います。
晴れてれば下界がよく見える場所なんだけどな~。
休んでいると雲が凄い速さで流れていきます。どうにもガスが濃く、また来年 ダイヤモンド富士を拝みに来ますか。
20分ほど時間を潰したら歩き始めます。道の状況はこんな感じで、丹沢山まではアイゼンなしでも歩けると思います。
日高まで来ると、時折上空に青空が広がるようになってきましたが、もうあと数十分で日の入りなんで…orz
この時はこの写真がブログのトップ写真になるだろうなぁと思い、この写真を撮っていました。
初めて来たけど、雪の丹沢いいですね。
折角ここまで来たので、夕焼けが始まる時間までは待ってみることに。
この日の日の入は17時半だから、17時10分ぐらいから富士山に沈み始めるかな?
東の空を見ればガスは薄くなり、大山が見えるようになってきました。
皆さん寒い寒いと言いながら待っていましたが、自分は上下ダウンを着ていたらまったく寒くなかったです。冬山装備万歳。
ポリポリと持ってきた大豆を食べて待っていると…
ガスが急速に取れてきました。もしかして夕焼けまでにガスが晴れるのか?!!
山頂の尊仏山荘にいた方も出てきました。皆さん宿泊される方で、夕日は諦めてまったりしていたそうな。
急に明るくなったので慌ただしく出てきました(笑)
こちらの方達は17時過ぎた頃に登頂して来ました。ご来光目的の写真好きの方達です。
毎年登りに来てるんでしょうなぁ。
この日 山頂にいたのは20人ぐらいでした。
ガスが取れるのが早いか、太陽が沈むのが早いか微妙なタイミング。
いよいよ待ち望んだ天体ショーが始まります。
ちょうど太陽が山頂に触れる瞬間、富士山がガスから頭を出してくれました!
下半分が隠れるころには、富士山のシルエットがはっきりとわかるように。見ている人達の口からは感嘆の声が漏れます。
目の前のガスがどいてくれる頃には、ダイヤモンド富士になってくれました。
あっという間に時が過ぎます。ついさっきまで見れないと思ってたので、言葉にならないほどの感動。
そして夕暮れがせまり、空は紅がかった淡い色に染まっていきます。
個人的にはこの空の色が一番好きです。
さて余韻を少し楽しんだら下山の準備をします。
これから暗い中 大倉までバカ尾根を降りないといけないので、気持ちを切り替えます。
17時半に下山開始。南を見れば相模湾が薄っすらと見えます。この時間になって、すっかり晴れました。
大倉尾根は南面にあたるので雪は少ないものの、所々凍結がありチェーンスパイクは履いたまま降ります。
花立山荘まで来たらチェーンスパイクを脱ぎ、ヘッドライトとストックを出します。
ここで富士山ともお別れ。最後に素晴らしい景色を見せてくれてありがとう!!
18時には暗くなり、ここからナイトハイクとなります。
ヘッドライトで足元を照らし、ストックでバランスを取りながら進みます。
途中、見晴し茶屋からは秦野市街の明かりがキレイに見えました。一度、山頂から夜景を見てみたいなぁ。さすがに同じ道を歩くのが6回目となると、だいたいの構成を覚えているもんですね。
花立山荘の前後は急とか、堀山の家を過ぎるとなだらかになるとか。
暗くても危険を感じずに降りれました。
塔ノ岳から1時間40分で登山口を通過。丹沢クリステル、暗闇で見ると不気味だぜぃ。。
そして、19時15分に大倉バス停に到着~。その後19時20分のバスで渋沢駅へ向かい、小田急線で帰宅しました~。
ちなみに自分以外にダイヤモンド富士の後に下山する人は2人だけでした。もうちょっといるかと思ったけど、平日だとこんなもんなのね。
3.あとがき
久しぶりのロングハイクの最後に、無事ダイヤモンド富士を拝むことができました。
ずっとガスってたり雪が降ってたりしてたので、まさか見れるとは思わなかった。。いい意味で裏切ってくれました!(本当はずっと晴れてる方がいいけど)
今思うと三脚を持って行ってタイムラプスを取れなかったことがちょっと後悔。なので、また見に行くかもしれません。
次は違うピークでね♪
そして雪の丹沢は初めてでしたが、結構雪が積もるんですね。意外でした。
また雪がある時に別ルートを歩いてみたいと思います。色んな景色を見せてくれる丹沢、やっぱり好きだなぁ。
4.装備/持ち物
ウェア
詳細はこちら→雪山装備 ウェア編
種類 | 持ち物 | 使用 |
ソフトシェル パーカ | mont-bell ノマドパーカ | 〇 |
ソフトシェル パンツ | mont-bell フリーライドパンツ | 〇 |
フリース | mont-bell クリマエア ジャケット | 〇 |
アンダーシャツ | mont-bell スーパーメリノウール EXP.ハイネックシャツ | |
アンダータイツ | mont-bell ジオラインEXP.タイツ | 〇 |
ダウン | mont-bell スペリオダウンパーカ | 〇 |
ダウンパンツ | mont-bell スペリオダウンパンツ | 〇 |
グローブ | 軍手 | 〇 |
靴下 | mont-bell WIC.ウォーキング ソックス | 〇 |
帽子 | ARC`TERYX ローリング ワード トーク | 〇 |
ギア/道具/食べ物etc
詳細はこちら→雪山装備 ギア編
種類 | 持ち物 | 使用 |
ザック | OSPREY ケストレル48 | 〇 |
夏靴 | mont-bell アルパインクルーザー 2500 | 〇 |
チェーンスパイク | mont‐bell チェーンスパイク | 〇 |
ストック | モンベル アルパインポール | 〇 |
ヘッドライト | ジェントス ヘッドライト ヘッドウォーズ 2個 | 〇 |
カメラ | OLYMPUS OM-D E-M10 ダブルズームキット | 〇 |
スマホ | Xperia GX SO-04D VAIO Phone A |
〇 |
モバイルバッテリー | Poweradd Pilot 10000mAh モバイルバッテリー | |
腕時計 | LAD WEATHER 高度計/気圧計/温度計/天気予測 時計 | 〇 |
日焼け止め | ニベアサン プロテクトウォータージェル | 〇 |
地図 | 山と高原地図 丹沢 |
〇 |
ツェルト | mont-bell ライトツェルト | |
飲み物 | アクエリアス | 〇 |
食べ物 | 菓子パン4個、大豆 | 〇 |
最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。
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