鳥海山 象潟口(鉾立)ルート ~ 鉾立山荘 前夜泊 日帰り登山 ~
2017/04/26
敬老の日に鳥海山に登ってきましたー。
もともと北アルプスの鹿島槍ヶ岳&五竜岳を計画していたのですが、どうにも天気が悪い・・・
今年の夏山シーズンは週末の天気が悪いことが多くないですか?! 去年もそんなことを言っていた気もしますが・・・
天気予報を見ていると、どうやら北東北だけ天気がいい模様。それでも雨が降らないだけで、良くて曇り時々晴れ。
代替の山として鳥海山にすることは早くに決まったのですが、なかなか決行するかが決まらない状況。天気予報がコロコロ変わるし。
プランとしては登山以外の楽しいイベントを計画していたので、もはや雨が降らなければよし!!そう思い行って来ました~。
この判断が吉と出るか凶と出るか、果たして・・・(結果的に楽しい登山になりました♪)
「信仰の山 鳥海山」
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<コースタイム>
2016/9/19
鉾立山荘4:20→御浜小屋5:35→七五三掛6:15→鳥海山大物忌神社7:50→休憩~8:45→新山9:05→七五三掛11:10→鉾立山荘12:40
6月に月山に行ったときに見かけた鳥海山。海に近く、庄内平野に聳え立ち山脈のように大きな姿をしてました。見た瞬間に登りたいと思った山です。
今回思いがけず登ることになった鳥海山。山形県と秋田県の境界に位置するので、東京から行くと遠い、遠すぎる・・・
車で行くと8時間はかかります、前日夜に出発しても登山口に着くのは7時とか。登って降りてきたら夕方前。そこから東京まで帰っても終電の時間に間に合わない!詰んでる!
ということで、今回は山友さんの提案で前日泊とすることにしました。
泊まる山荘は象潟ルートの登山口にある鉾立山荘。なんと素泊り1,800円!
しかも自炊場も使えるので、たこ焼きをすることに♪
翌日は山荘から象潟(鉾立)ルートで山頂までピストン。東北の山だからって舐めてましたが、標高差1,100m コースタイム8時間のなかなかのコースです。
今回使用した地図はこちら↓
山と高原地図 鳥海山・月山 羽黒山 (登山地図 | マップル)
旅の始まりは朝8時の新宿駅から。朝からやってる駅のカレー屋さんで腹ごしらえ♪ 先が長いんでね。
今回ご一緒させていただきたのは、7月に赤石岳・悪沢岳に登ったメンバー。渡辺さん、今回も車出していただきありがとうございます!
皆さんそれからも色々と行かれているようで、話を聞いているとあっという間に時間が過ぎます。
行きは関越道経由で向かいます。5時間ほどで、途中の新潟県村上市に到着。村上は鮭で有名な町。
ということで、お昼に鮭いくら丼を食べました。うまかったー。完全に観光気分です(笑)
途中の遊佐駅前のスーパーで食材を調達し、鉾立山荘へ。象潟口の駐車場目の前にあるので、車で荷物を運べて楽チン。
部屋は1階に10畳ほどの大部屋が2部屋。2階には2段ベッドが二つ置かれた部屋が6部屋。この日は全部屋使ってたのかな?自分達は5人だったので2階の部屋2つを使わせてもらいました。パリッとしたシーツ付きの布団も500円で借りられるので、快適!安すぎるでしょう?!シャワーも有料で借りることができます。
こちらが炊事場。200円でガスもお借りできます。包丁や鍋などの調理道具から、お椀やお皿などの食器まで完備なので、食材があれば何でも作れます!
夕飯は地元のスーパーで買った鮭を入れた、鮭キャベツ鍋。この辺りの日本海沿岸は鮭がよく取れるようで、ぶつぎりが安く売ってましたー。
そして今回のメイン、たこ焼き!
ガス缶で使えるたこ焼き機を山友さんが持っていたので、持ってきてもらいました。小出さん重たいのにありがとうございます!!
使用した たこ焼き機はこちら↓。重さ2.3kgなので、日帰りや小屋泊登山なら持って行けそう♪
イワタニ カセットグリルたこ焼器 炎たこ 20穴 CB-TK-A
10分ほどで完成! 粉ものが苦手な自分ですが、これはうまかった!!また山でやりたい♪初日は移動とたこ焼きで終了~。
小屋からは山頂が拝めるのですが、初日はガスガスでよくてこんな感じ。明日、天気がよくなりますように・・・
翌日は朝3時に起きて、4時に出発!!
登山口は山荘からすぐ。(夜明け前で写真が撮れないので、ここからしばらくは帰りに撮った写真でお届けします)
ついで展望台も通過~。帰りはちょうどガスの中で何も見えませんでしたorz
展望台まではこんな感じの舗装路です。山頂がきれいに見えるらしいので、ドライブがてら来るのもいいかも。
途中から道は石畳に変わります。序盤は緩やかに登っていきますが、単調な道です(笑) 明るくても特に見所はないかなw
この辺りで明るくなってきたので、行きに撮った写真にスイッチ。
振り返ると麓のほうからガスが上がってきそうな予感・・・山頂までもってくれ! にしても海が近いです。海からの風が鳥海山に当たって天気が急変するのも納得。鳥海山は上まで全部スッキリ晴れることは少ないそうな。自分の中で相性が悪いのは谷川岳(2戦2敗 うち一日は吹雪)と巻機山(3回計画して全て断念)ですかね・・・
鳥海山は遠いので今回登らせてほしい!!
道端にはエゾオヤマリンドウが咲いていました。リンドウを見ると秋が近いんだなぁと感じます。 鳥海山は花が豊富なことでも有名。花の百名山に選ばれています。固有種もいくつかあります。
賽の河原から段々と傾斜が強くなってきます。標高2,000mに満たないうちから森林限界を超しているので、気分は楽です。
出発から1時間半で御浜小屋に到着。標高差600m弱登ってきましたが、傾斜が緩いので全然そんな感じがしないです。
ここまで来ると山頂を視界に収めることが出来ます。左のピークが山頂で右は外輪山。
標高的には半分きてますが、まだまだ遠いぞ・・・
小屋からは鳥海湖が見えます。
鳥海山は東西に長く、東と西とで年代が違う火山が連なっています。東は年代が新しくゴツゴツとした岩場が続く地形、西は年代が古く侵食が進みなだらかな地形。こちらの西側はまさに平和な光景。写真奥に見えるこんもりした山は鍋森。お茶碗をひっくり返したような形をしてます。
御浜小屋からしばらくはなだらかな道。上空はどんよりしてますが、視界はよく、悪くない天気。
日本海側には目立つ稜線が一つ。稲倉岳です。地図を見ると蟻ノ戸渡とかジャンダルムがあり、なかなかデンジャラスな尾根みたいですw
小屋から15分で御田ヶ原を通過。この辺りは稜線が広いので、ガスったときに道迷いが発生するそう。全体的に標識や目印が少なめな山です。
山の形と空の色が不気味な感じにも見えますね(笑) 山友さんに撮ってもらった写真ですが、鬼ヶ島に向かう気分ですw
ここまでが西鳥海山で、ここから先 東鳥海山は様子が一変して岩がちな山になります。
木道をちょこっと登ると・・・
外輪山コースと千蛇谷コースの分岐です。この標識の上にも新しく作られた分岐があり、この分岐は旧分岐だそうな。
旧分岐を千蛇谷方面へ。すぐに急な下りになります。がたつく階段も登場。
すぐに雪渓が残る千蛇谷が見えてきます。雪渓の辺りで谷を渡るのが正しいルートなのですが・・・道間違えました(汗)
というのも、雪渓を渡る前に 新しい分岐点からの道に入ってしまいました・・・こちらがさっきの分岐点の上に新しく作られた分岐点。ここまで来て道を間違えたことに気付いたorz 山友さん達、道間違えちゃってすみません。
というか新しく道を作ったんだったら旧分岐は道を潰して欲しいです。。×マークをするとか。。
再び雪渓まで戻り渡ります。荒々しい光景です。さっきまでと全く違う姿を見せてくれます。右に壁のように見えるのは外輪山。帰りはあの上を通って帰る予定。
少し登って振り返りると新しく作られたルートが見えます。あっちに間違えて進んじゃったんですよね。皆さんお間違えなく!雪渓を渡るとポツポツ雨が降ってきた・・・
このあたりではまだ花が残っていました。
こちらは東北地方に多いウゴアザミ。
こっちは鳥海山の固有種 チョウカイアザミ。赤い色と下向きに咲く姿が特徴。訪れる時期が花期よりも少し遅かったので、見れてラッキーでした。
こちらのコースから見る外輪山はまるでそそり立つ壁のようです。紅葉してますね~。
千蛇谷の上部は岩だらけ。先ほどまでの平坦でのんびりした景色とは正反対!ギャップに萌えます。
登山道も徐々に岩場になってきます。これ全部噴石なんですかね?!
雪渓から1時間で御室に到着。小屋と大物忌神社があります。もうこの時期は閉まってました。開いてたら御朱印を貰おうと思ってましたが・・・ トイレは開いてました。
ここで祀られている大物忌神は鳥海山に宿る神様。鳥海山の噴火は大物忌神の怒りであるとされ、噴火のたびに神階が上がっていったそうな。阿蘇山とか富士山と同じ、火山の神様ですね。
山頂は狭いと聞いていたので、ここで休憩。雨は止みましたが風が出ていたので、神社脇の窪地でお昼ご飯~。
今回もスイスイパスタを茹でて、黒ゴマ坦々味のソースでいただきました。レシピはこちら。気温は10度ちょい。もう山の上は秋ですね。じっとしてると寒かったのでダウンを着用。
お腹いっぱいになったら山頂に向けて出発!御室から山頂までは完全にがれ場。足場が不安定なのでちょっと注意が必要。前を登っていた岩好きな山友さんはあっという間に見えなくなっちゃいました。
少し登って振り替えると、御室の建物が一望できます。小屋は200人が泊まれるそう。結構大きいです。
こんな狭い岩の間を抜けていきます。前半と後半でこんなに表情が違う山は珍しい!
渡辺さんが潜り抜けるところを盗撮。いかに岩が大きいかわかります。
潜り抜けた先のピークを登ると・・・山頂の新山に到着!!雲が高いおかげで、展望がありました。日本海が近い!見渡す限りガレ場。こういう山は日本では珍しいですよね。他には奥穂高とか。
晴れていれば月山や岩木山や岩手山が見えるそう。この日は・・・海が見えただけでよしとしておきますw
私事ですが、実は鳥海山で百名山 50座目!折り返し地点までやってきました。
他にもいい山はたくさんありますが、日本の代表的な山が選定されていると思っているので、山を選ぶときに優先しています。
そろそろ最後に残す山を考えようかなー。山友の皆さん、登りやすい山を残しておきますんで100座目は山頂で祝ってください(笑)
写真を撮っていると続々と人が登ってきます。話を聞いていると、皆さん天気がいい北東北に流れてきたよう。考えることは同じですなw
山頂は狭く足場も悪いので、下山します。
山頂のガレ場を下り、雪渓から流れる沢を越えます。このあたりはマーカーが少なくて道が分かりにくかったです。ガレ場だとトレースが付きにくいからかな。
外輪山までの登り返しは結構急。使わなくても登れますが、鎖が設置されています。
外輪山はこんな感じの尾根道。尾根上はガレてないのが不思議ですが、歩きやすい道です、
今回は寄らなかったですが、鎖場からすぐの所に外輪山の最高峰 七高山の山頂があります。
(そこに一等三角点があるのですが、行きそびれましたよorz)
外輪山はすっかり紅葉が始まっていました。いくつかピークがあるように見えますが、登り返しはほとんどなく歩きやすい道でした。千蛇谷コースよりも歩きやすかったです。
外輪山からは御室小屋を見下ろすのですが、小屋裏が汚い。。放置された日通のコンテナが見えます。ゴミを燃やした跡も見えるし。。むむむ。
山頂もよく見えます。遠めに見るとなだらかな丘に見えますが、かなりのガレ場なんですよね。不思議な山です。
10分ほど歩くと行者岳。以前はここから御室まで直接行けたらしいですが、いまは通行止めです。
しばらく歩いて振り返ると、新山と外輪山を並んで見ることができます。こうしてみるとどっちが高いのか分からないですね。
西を見れば庄内平野と日本海が広がります。雲がどんどん湧いてきてます。
上空と下層の雲に挟まれる不思議な天気。ガスガスにならずにある程度展望があってよかった。最近 初日が天気悪くて二日目に持ち直すパターンが多いんですよね。前回の剱岳もそうだったな。。山友さんからは1人で前日入りしろと言われる始末w
千蛇谷との分岐まで来れば、再び穏やかな西鳥海山の領域。東北の山は雄大だー。
ここからは登りと同じコースなので省略~。
3時間半で下山完了。駐車場は雲の中でした。ここには鉾立山荘以外にも稲倉山荘があり、山バッヂや飲食物を買うことが出来、ご飯も食べられます。結構人がいましたよ。
その後、麓の鳥海温泉「あぽん西浜」で汗を流しました。
最後に無事の登山のお礼をしに、吹浦駅近くの大物忌神社 吹浦口之宮にお参り。
御朱印をいただきました。(一宮の御朱印を集めているので♪)
帰りは山形自動車道→東北道→圏央道経由で海老名駅へ向かい、帰りました~。
関東に入ってからはずっと雨で、やはり北東北だけ晴れだったみたいです。鳥海山にして正解でしたよ♪
出発前は天気がどうなるかと心配してましたが、無事にもってくれてよかったです。
前夜発で車中泊して登ってお風呂入って帰ることが多いですが、今回みたいに途中で名物を食べたり、前泊して万全の体調で登るのもいいなぁと思いました。なかなか時間の調整が難しいですが、時間の調整がつけばゆったりと登りたいです。
鳥海山は前半と後半で様子が一変する、不思議な山でした。
春は山スキーをする人が多いらしいので、次は残雪期に登りたいなぁ。ルートも沢山あるので、近ければ何回も来たい山です!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。
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